サム・ウォルトンの生涯⑥買収による成長加速と『サムズクラブ』の創業

前回の続き)

1976年、ウォルマートでは「大脱走」と言われる上級幹部の連続退職が起こりました。

経営幹部から店長まで上級管理職の三分の一を失い、サム・ウォルトンもさすがに自信を失いかけたと言います。

しかし結果としては、そのおかげで後に後継者となるデビッド・グラスを獲得。それまで以上に優秀な幹部を獲得することで、ウォルマートはさらなる成長段階に入ることになります。

当時、小売業界の王者とされたKマートにも負けることはありませんでした。同一進出地域で価格競争を挑み、ウォルマートが勝ちます。

Kマートの売上規模はウォルマートの20倍ほどありました。それによるスケールメリットを上回る経営効率性を、当時既に確立していたわけです。

1970年代後半、競争激化で淘汰が進んだ

1970年代後半、ディスカウントチェーン業界は一つの移り変わりの時期にありました。

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