事業内容
沿革・会社概要
ブックオフグループホールディングス株式会社(BOOKOFF GROUP HOLDINGS LIMITED)は、中古書籍の小売店舗『BOOKOFF』を中心に展開する企業。
前身のザ・アールは、1991年に中古本の仕入れ、販売を目的として設立し、『BOOKOFF』の全国フランチャイズチェーン展開を開始した。1992年に商号をブックオフコーポレーションに変更。1999年に中古子供服の取り扱いを、2000年に中古スポーツ用品の取り扱いを開始する等、取り扱い品目の拡大を進める。2004年に東証2部へ上場し、2005年に東証1部への市場変更を果たした。その後、2007年にインターネット上のリユースショップ『BOOKOFF Online』運営を開始した。2018年にはブックオフコーポレーションの親会社として、ブックオフグループホールディングスを設立する。
事業内容
ブックオフグループホールディングス(以下、ブックオフグループHD)は、中古書籍等の小売店舗『BOOKOFF』を中心に、「リユース」を切り口とした小売店舗の運営及びフランチャイズ事業を行なっている。
小売店舗の運営
子会社のブックオフコーポレーションが、書籍・ソフト等のリユースショップ『BOOKOFF』のチェーン本部としてフランチャイズシステムの運営及び直営店舗の運営を行っている。
並びに、『BOOKOFF』を中心に様々なリユース商材を集めた大型複合店『BOOK OFF SUPER BAZAAR』と『BOOKOFF』にアパレル商材を複合させた『BOOKOFF PLUS』を運営している。取り扱う商材は書籍・ソフト等のほか、家電商品、アパレル、スポーツ用品、ベビー用品、腕時計・ブランドバッグ・貴金属、食器・雑貨等だ。『BOOKOFF PLUS』では、これら商材の買取及び販売を行っている。
インターネット上では、書籍・ソフト等のリユースショップ『BOOKOFF Online』の運営を行っている。その他に、大手百貨店に設置した買取窓口の運営、新刊書籍『青山ブックセンター』、『流水書房』の店舗運営等を行っている。
『BOOKOFF』の運営は、国内ではブックオフコーポレーションのほか、ブックオフウィズ、ブックレット、ブックオフ沖縄、マナス等が、米国ではBOOKOFF USAが行っている。
経営方針と基本戦略
ブックオフグループHDは創業時より「事業活動を通じての社会への貢献」と「全従業員の物心両面の幸福の追求」の2つを経営理念としている。ミッションには「多くの人に楽しく豊かな生活を提供する」ことを掲げている。
このミッションに基づき、「本を中核としたリユースのリーディングカンパニー」として、世の中の変化に対応してもっとも多くの顧客に利用されるリユースチェーンとなることを目指す。そのために、基本戦略として以下の2つを掲げている。
個店を磨く
店舗型とネット型それぞれのリユースサービスを磨き上げることが、最も多くの顧客に利用されるリーディングカンパニーとなるための出発点だとしている。そのために、各店舗別パッケージ・サービスに応じた磨き込みを行う方針だ。
総力戦で取り組む
これまでのブックオフグループHDは、店舗と店舗以外の事業がそれぞれ個別にサービスを提供していた。しかし今後は、会員制度や販売・買取プラットフォーム、それらを支えるシステム等を統合し共通化していく方針だ。これらを実現するのが「ひとつのBOOKOFF」構想だとしている。
経営環境
近年、国内リユース市場は拡大を続けており、ブックオフグループHDの競合他社は相次いで事業を立ち上げている。
店舗型BtoCサービスにおいては、各社の積極出店を継続し、合わせて新しい店舗パッケージやサービスの開発を進めている。一方で、フリマアプリに代表されるCtoCサービスやネット型BtoCサービスの拡大が急速に進んでおり、市場における競争環境は激しさを増している。そのため、ブックオフグループHDは事業を継続するために、人財の確保と育成が重要だとしている。人財の育成においては、企業倫理の徹底と社会との信頼関係構築を重視している。
対処すべき課題
ブックオフグループHDは以下のとおり、対処すべき課題を掲げている。
事業ミッション「多くの人に楽しく豊かな生活を提供する」の実現
ブックオフグループHDは「多くの人に楽しく豊かな生活を提供する」を事業ミッションに掲げている。リユースのリーディングカンパニーとして顧客層を拡大し、もっとも多くの人が利用するリユースチェーンを目指す。
そのために、大型店舗の出店や売場作り・サービス水準の確立、各種マニュアルの徹底や実践的な研修を通じたオペレーション水準の向上及びブランディング戦略に基づく活動に取り組んでいく方針だ。
事業方針に基づく事業成長に向けた取り組みの実現
ブックオフグループHDは事業方針に「個店を磨く」と「チェーン総力戦」を掲げている。これら方針を着実に実行に結びつけ、チェーンが保有する顧客基盤や情報・システムを共通化・オープン化し活用する「ひとつのBOOKOFF」構想の実現により、継続的な事業成長を実現していくとしている。
この他、「グループの事業展開の中核となる人財の確保と育成」、「企業倫理の徹底・浸透」、「新型コロナウイルス感染拡大への対応」を対処すべき課題に掲げている。