先日、Google創業者であるラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンの2人が親会社AlphabetのCEO・社長を退くことを発表しました。
明らかに、Googleはテクノロジー企業として大きな革新をもたらしました。2000年代前半のインターネット業界で、Google以上に勢いのあるベンチャーが他にあったでしょうか。
福利厚生でいっぱいのオフィスをはじめ、スタートアップ・カルチャーにも多大な影響を与えたGoogle。今回は、そのGoogleがどのような経緯で創業したのか、歴史を紐解いてみたいと思います。
仲が良すぎる二人
まず知っておきたいのは、創業者二人の生い立ちです。
二人はともに1973年に生まれました。セルゲイ・ブリンは旧ソ連、ラリー・ペイジは米国ミシガン州。生まれた国は正反対ですが、大きな共通点が一つありました。
それは、二人とも父親が大学教授だということ。そして母親も、技術系の職業についていました。
ブリンの父親はソ連の経済研究所に10年務め、「ソ連はアメリカより経済的に豊かである」と統計的に証明するプロパガンダに携わりました。
沿革
1973年3月 | 創業者の一人、ラリー・ペイジが誕生。創業者の二人は幼少時、どちらもモンテッソーリ学校で学んだ共通点がある |
1973年8月 | 創業者の一人、セルゲイ・ブリンがモスクワに生まれる。6歳のとき、両親に連れられてソ連を離れる |
1995年4月 | ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンがスタンフォード大で出会い、意気投合する |
1996年1月 | ラリー、スタンフォード大のゲイツ360号室に引っ越す。セルゲイもそこに来て過ごし、いつも一緒にいて議論するようになった。やがてペイジは「インターネット全てをデスクトップにダウンロードする」と言い出す |
1997年9月 | google.comドメインを登録 |
1998年9月 | Google、ついに会社設立 |
1999年6月 | Google、セコイア・キャピタル(マイケル・モリッツ)とクライナー・パーキンス(ジョン・ドーア)から2,500万ドルの資金を調達 |
2000年10月 | セルフサーブ型広告「Google AdWords」プログラムをスタート |
2000年12月 | ビジネスウィーク誌が「グーグルの潔癖さは利益を生めるか?(Will Google's Purity Pay Off?)」と題した記事を掲載。収益性に疑問を呈した |
2001年3月 | エリック・シュミットがGoogleの取締役会会長に就任(当時CEOを務めていたノベル社と兼任) |
2001年8月 | エリック・シュミットがGoogleのCEOに就任 |
2004年4月 | フリーメールサービス「Gmail」をローンチ。Googleがメールに広告を掲載するという噂が広まり、大炎上 |
2004年8月 | ナスダックに新規上場。IPOのプロセスはダッチ・オークション形式で行われた |
2005年2月 | 2004年に買収した「Where 2 Technologies」および「Keyhole」の技術をベースに開発した「Google Maps」をリリース。KeyholeのCEOを務めていたジョン・ハンケは後にNiantic社を創業、ポケモンGoの生みの親となっている |
2005年2月 | PayPal出身のチャド・ハーリー、スティーブ・チェン、ジョード・カリムの3人がYouTube開発に着手 |
2005年7月 | GoogleがAndroidを約5,000万ドルで買収 |
2006年10月 | Googleが創業1年半のスタートアップ「YouTube」を16.5億ドルで買収。Yahooに売却するつもりで動いていたが、Googleはわずか10日ほどで決定した |
2008年9月 | クロスプラットフォームのWebブラウザ「Google Chrome」をリリース |
2008年10月 | 初のAndroidスマートフォン「T-Mobile G1」がリリース |
2009年5月 | Time誌が「テクノロジー業界における過去10年で最大の失敗トップ10」にYouTubeを選出 |
2012年5月 | Google、Motolora Mobilityを125億ドルで買収完了 |
2013年6月 | Google、ナビゲーションアプリ「Waze」を11億ドルで買収 |
2019年5月 | YouTubeの閲覧者数が月間20億人を突破 |