事業内容
日本たばこ産業(JT)は、たばこ事業、医薬事業、加工食品事業を展開するグローバル企業です。同社グループは、221の連結子会社と18の持分法適用会社から構成されています。
たばこ事業では、JT International S.A.を中核に、世界各国でたばこ製品の製造、販売を行っています。主な関係会社には、JT International S.A.、LLC JTI Russia、Gallaher Ltd.などがあり、世界130以上の国と地域で製品を販売しています。また、たばこの研究開発にも力を入れており、加熱式たばこやE-Vapor製品などのリスク低減製品(RRP)の開発に注力しています。
医薬事業では、医療用医薬品の研究開発、製造、販売及びプロモーションを行っており、鳥居薬品㈱が主要な関係会社です。同社は、循環器・腎臓・代謝、免疫・炎症、中枢などの領域にフォーカスし、研究開発に322億円を投資しています。主要製品には、「コレクチム軟膏」や「リオナ錠」などがあります。
加工食品事業では、テーブルマーク㈱を中心に、冷凍・常温食品、調味料の製造、販売を行っています。主要製品には、「冷凍さぬきうどん」や「たきたてご飯」などがあり、消費者のニーズに合った革新的な製品の開発に取り組んでいます。また、食品の安全性を確保するため、原材料の厳格な選定や品質管理に努めています。
これらの事業を通じて、日本たばこ産業は多角的なビジネスを展開し、グローバル市場での競争力を高めています。
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日本たばこ産業の事業セグメント別業績
経営方針
日本たばこ産業(JT)は、その経営理念に「4Sモデル」を掲げています。これは、お客様、株主、従業員、社会の4者に対する責任をバランス良く果たし、満足度を高めることを目指す考え方です。同社は、このモデルを追求することで、中長期にわたる持続的な利益成長と企業価値の向上を目指しています。そのために、お客様に新たな価値と満足を提供し続けることが前提となっており、将来の利益成長に向けた事業投資を着実に実施しています。
また、JTは「JT Group Purpose」を策定し、社会から求められる「心の豊かさ」を提供することを目標としています。これに基づき、たばこ事業、医薬事業、加工食品事業の各分野で事業Purposeを定め、事業戦略の遂行と行動指針の実践を通じて成果を創出し、JT Group Purposeの実現を目指しています。
中長期の経営資源配分においては、「4Sモデル」とJT Group Purposeに基づき、持続的な利益成長につながる事業投資を最優先としています。たばこ事業を利益成長の中核と位置付け、医薬事業及び加工食品事業は全社利益成長を補完する形で必要な投資を実行しています。
「経営計画2024」では、HTS(加熱式たばこ)への大規模な戦略的投資を行い、中長期にわたる利益成長を目指しています。株主還元方針においては、事業投資による利益成長と株主還元のバランスを重視し、配当性向75%を目安としています。
このように、日本たばこ産業は、革新的な製品開発と事業投資を通じて、持続的な成長を目指し、社会からの期待に応える企業価値の向上を追求しています。