サムコ【6387】 プライム(内国株式)

半導体等電子部品製造装置メーカーで、薄膜形成のCVD装置、微細加工のエッチング装置、基板クリーニングの洗浄装置等を手がける。

サムコ【6387】 プライム(内国株式)

半導体等電子部品製造装置メーカーで、薄膜形成のCVD装置、微細加工のエッチング装置、基板クリーニングの洗浄装置等を手がける。

事業内容

サムコは、半導体や電子部品の製造装置を手がけるメーカーです。同社の製品ラインナップには、薄膜を形成するCVD装置、薄膜を微細加工するエッチング装置、基板表面をクリーニングする洗浄装置などが含まれます。これらの装置は、半導体膜、絶縁膜、金属膜の形成や、微細加工、洗浄に広く利用されています。

サムコが開発したLS-CVD装置は、安全性に優れた液体原料を使用して低温で均一性の高い薄膜を高速で形成することが可能です。また、2015年に販売を開始した原子層堆積装置(ALD)は、高い膜厚制御性と良好な段差被覆性を実現します。エッチング装置では、サムコ独自のトルネードICP技術を用いて高速で高精度の微細加工が可能です。洗浄装置においては、2016年に販売を開始したAqua Plasma洗浄装置が、金属酸化膜の還元や有機汚れの洗浄など、安全かつ環境に優しい表面処理を提供します。

サムコの事業は、オプトエレクトロニクス、電子部品、シリコン、実装・表面処理、表示デバイスなどの分野に広がっています。これらの分野では、LEDやマイクロLED、パワーデバイス、高周波デバイス、各種センサー、MEMS、SAWデバイス、量子デバイス、三次元LSI、三次元パッケージ、ウェハー欠陥解析、ICパッケージングの洗浄や表面処理など、幅広い用途に対応しています。

製造に関しては、自社設計に基づき協力会社に製造を委託し、製品出荷前に独自のプログラムソフトを入力して仕様検査・出荷検査を行っています。販売は営業所を通じて行われ、海外では一部を現地販売代理店に委託しています。台湾を中心とする保守サービス業務は、現地法人に委託されています。

経営方針

サムコは、薄膜技術を駆使した半導体や電子部品の製造装置を提供する企業として、独創的な技術開発と市場ニーズへの迅速な対応を経営の柱としています。同社は、社員の創造性を重視し、直販体制を通じてユーザーニーズに応える製品を提供することで、高い付加価値の創出を目指しています。また、事業を通じて社会に貢献し、利害関係者と共に成長することを経営理念に掲げています。

中期経営計画では、装置製造原価率を50%未満に抑えつつ、売上高営業利益率20%以上を目標に掲げています。これを達成するため、研究開発機市場と生産機市場の両方に対応した製品の拡販に努めるとともに、海外売上高比率を50%以上に引き上げる方針です。

経営環境の変化に対応するため、サムコは薄膜技術のさらなる研鑽と、その技術を生産機市場で活かすことで事業規模の拡大を図っています。また、薄膜技術を医療、バイオ、環境などのライフサイエンス及びエネルギー分野に応用し、新規事業や新分野への展開を目指しています。

具体的な成長戦略として、クラスターツールシステムの拡販、海外販売の拡大、生産体制の拡充、成膜装置販売の強化、新規事業の立ち上げ、人材育成・活用、社内環境対策への取り組み強化など、7つの課題に取り組んでいます。これらの戦略を通じて、サムコは持続可能な成長と収益力の向上、企業価値の向上を目指しています。