楽天グループ:お騒がせ経営者の攻撃的財務は損益分岐点を超えられるか?
楽天グループ

楽天グループの経営が酷評されている。最大の理由は言うまでもなく、モバイル事業の大赤字だ。収益化までのイメージを示したグラフ(?)は「現代アート」とも評された。

確かに前衛的だ

もはや意外でもないが、印象的なのは三木谷浩史会長が依然として自信満々の姿勢を貫いていることだ。会見やインタビューでの言動は「なんで理解してくれないんだ」と言わんばかりである。

しかし、多くの人が不安がるのは当然に思える。5月12日に発表された1〜3月期業績は、売上収益が4,756億円に対して営業損失が762億円。最終赤字は820億円を超えた。

BS上の株主資本は7,794億円計上されているが、このまま行けば数年で債務超過におちいる。先日明らかになった官報から、楽天モバイル単体の債務超過は時間の問題と見られる。言わば、株主資本を減らして消費者にサービスし続けている。

果たして、楽天グループに明るい未来は待ち受けているのだろうか。今回の記事では、同社の経営状況を俯瞰しながら、今後の命運を分けそうなポイントについて考える。

あまり参考にならない「メンバーシップバリュー」

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