ここ数日の間、DeNA、グリー、コロプラ、ガンホー、ミクシィ、gumiなど、主要なスマホゲーム企業の決算数値を追ってきました。
「モンスト」のヒット前後でミクシィはどう変わったか?コスト構造や資産の変化を財務諸表から読み解く
DeNAの利益率、コスト構造、セグメント売上などの推移を追う!
利益率は悪化したが823億円ものキャッシュを保有するグリーの事業数値をおう!
過去5年で急成長を遂げたコロプラ社の営業費用のうち、最も大きなものは何か?
ずっと黒字なのにピークから982億円のキャッシュが減ったガンホー、一体何にお金を使ったのか?
結構多いですね。この中でかなりデータが集まったので、横断比較をやってみたいと思います。
まずはシンプルに売上高の比較です。
2012年度まではグリーとDeNAが圧倒的でした。そもそも他の会社はまだゲーム事業自体を本格化してなかったりします。
2013年度にガンホーの「パズドラ」がヒットすると、一気にDeNAと同程度の売上規模に拡大しています。
2014年度にはミクシィの「モンスターストライク」が大ヒット。2015年度、2016年度と他者を圧倒する2000億円以上の売上を記録しています。
しかし、こうしてみるとやはりDeNAやグリーの全盛期の売上規模は近年のミクシィやガンホーと比較してもかなり大きいものだったことがわかります。
コロプラはかなり順調に伸びてきた会社ですが、それでも大ヒットを飛ばした他の4社と比べると、売上規模ではそれほど大きくないことがわかります(いや、すごいけど)。
DeNAやグリーが全盛だった頃は「ソーシャルゲーム」と呼ばれ、従来のゲームとは違うものとして見られていたように思います。
デバイスもいわゆる「ガラケー(スマホ以前の携帯電話)」が中心となっており、ブラウザでゲームサイトにアクセスしてポチポチとボタンを押していくという形。今思うとゲームとしてはやはり特殊だったように思います。
それに対し、近年のスマホゲームはグラフィックもかなり高度であり、「ソーシャルゲーム」というよりも純粋にゲームとしての出来を争っている部分も大きいと思います。
共通しているのは、どちらもあまりゲームをやり込んで来なかったはずの層を対象に、スキマ時間でプレイできる比較的カジュアルなゲームを展開してきた、という点でしょうか。
さて、DeNAやグリーの全盛期と、近年のミクシィ、ガンホー、コロプラのコスト構造を比べると、かなり興味深い違いがありました。それを見ていきましょう。
まずは、広告宣伝費の比較です。