今回とりあげるのは、福島県いわき市に本社をおく女性向けアパレルメーカー、ハニーズホールディングスです。
業績規模は年々縮小していますが、直近では収益性が飛躍的に向上しています。上半期の売上高は241億6,900万円(前年比△2.5%)、営業利益は24億1,600万円(同+49.7%)。
展開しているのは、大人の女性向けの「GLACIER(グラシア)」、ノンエイジブランド「CINEMA CLUB(シネマクラブ)」、ヤングカジュアルブランド「COLZA(コルザ)」など。起用タレントには女優の玉城ティナや泉里香を起用しています。
それでは、ハニーズホールディングスがなぜ収益性を上げているのかについて、決算資料から紐解いていきましょう。
まず知っておきたいのが、ハニーズホールディングスの長年の動向です。
1978年、福島県いわき市で婦人服店を開業し、1983年より本格的な多店舗展開をスタート。1986年には首都圏に進出し、1992年には100店舗を達成しています。
1985年から製造子会社を立ち上げ、いわゆる「SPA(製造小売)」モデルの構築に着手。かなり早いタイミングです。1991年には海外生産をスタートし、2001年には中国での生産にシフト。
2003年には200店舗を達成してジャスダックに上場、2005年には400店舗を達成し、東証一部に上場しました。2000年代に入ると、ハニーズ社は積極的な規模拡大を本格化していきます。
2007年5月期には中国に進出し、店舗数を文字通り爆発的に増やしていきいます。中国店舗数が最大になったのは2014年5月期。国内店舗が844店舗だった一方で、中国店舗は589店舗にものぼりました。
積極出店が失敗の理由かというと、そうではありません。進出以来、中国事業は一貫して黒字経営を続け、2012年3月期(現地法人)には売上73.2億円、営業利益8.3億円に到達。