約4年でIPOしている企業のSO発行術
クラウドワークス

今回は、約4年でIPOした企業がどのタイミングでどのくらいのSOを発行したのか?というのを見ていきたいと思います。

今回見てみるのは、グノシー・Gamewith・UUUM・クラウドワークス・フリークアウトの5社です

この5社ですが、いくつか共通点があります。


まず、オフィスの位置。
クラウドワークス以外の4社が六本木ヒルズ(フリークアウトはクロスポイントですが)で、クラウドワークスは恵比寿ガーデンプレイスです。

次に、大株主。

クラウドワークス以外の4社にジャフコが入っています。

最後に、経営者。

4社にはシリアルアントレプレナーが入っています。


それでは、SOの発行術について見て見ましょう。


グノシー

まずは、グノシーから見ていきます。

設立から31ヶ月の上場という超高速スピードでしたが、しっかりSOが配られて居ました。

また、プレスリリースを追う限り、SOの発行のタイミングとDL数の推移がかなり似ていました。

それにしても、6ヶ月目にしてSOというのは、早めに上場を意識していないとできないことだなと思いました。(ちなみにAnypayも既にSOが発行されている模様)


6ヶ月目 13ヶ月目 14ヶ月目 18ヶ月目 22ヶ月目 24ヶ月目
2013/4 2013/11 2013/12 2014/4 2014/8 2014/10
株式総数 915 1,403 1,653 165,300 183,780 183,780
SO株式 115 54 14 6,250 750 550
SO率 12.57% 3.85% 0.85% 3.78% 0.41% 0.30%



Gamewith

次に、Gamewithです。

設立から49ヶ月目に上場しています。

23ヶ月目 30ヶ月目 42ヶ月目 44ヶ月目
2015/4 2015/11 2016/11 2017/1
株式総数 4,100 4,100 164,000 164,000
SO株式 108 32 600 7,400
SO率 2.63% 0.78% 0.37% 4.51%



UUUM

次に、UUUMです。

設立から51ヶ月目に上場しています。

UUUMは5社の中でも最も多くの回数のSOを発行しています。

また、創業者の生株の譲渡が、持株会や監査委員に対して行われています。


19ヶ月目 26ヶ月目 29ヶ月目 30ヶ月目 33ヶ月目 45ヶ月目 50ヶ月目
2014/12 2015/7 2015/10 2015/11 2016/2 2017/2 2017/7
株式総数 142,500 142,500 142,500 142,500 142,500 142,500 5,700,000
SO株式 8,550 2,560 1,290 2,000 300 4,430 26,000
SO率 6.00% 1.80% 0.91% 1.40% 0.21% 3.11% 0.46%



クラウドワークス

次に、クラウドワークスです。

設立から38ヶ月目で上場しています。

クラウドワークスの特徴は、SOの発行のタイミングは3回のものの、創業者の吉田さんから取締役への生株の譲渡がかなり行われています。

また、クラウドワークスのシードファイナンスの時の時価総額ってPostで6300万円で300万円をヤフーの小澤隆生氏、メルカリの山田進太郎氏、イトクロの山木学氏・BeeNextの佐藤輝英氏・須田仁之氏と著名なエンジェルの方から調達しています。(小澤さんはヤフーと楽天出身、山木さんはリクルートとカカクコム出身、須田さんはソフトバンク出身っていうITでは大きい企業出身の方が多いですね)


18ヶ月目 30ヶ月目 31ヶ月目
2013/4 2014/4 2014/5
株式総数 4,238 1,080,600 1,080,600
SO株式 200 60,500 6,000
SO率 4.72% 5.60% 0.56%



フリークアウト

最後に、フリークアウトです。

設立から45ヶ月目に上場しています。

また、時価総額がそれほど高くない時にSOの発行も行われているほか、生株の譲渡も行われています。


13ヶ月目 16ヶ月目 33ヶ月目 36ヶ月目 42ヶ月目
2011/10 2012/1 2013/6 2013/9 2014/3
株式総数 460 460,000 548,846 548,846 5,488,460
SO株式 20 18,000 1,000 13,924 72,800
SO率 4.35% 3.91% 0.18% 2.54% 1.33%



最後に

最後に、「誰に対してSOを発行すべきなのか?」ということです。

基本取締役に対しては、0.5%以上を発行しています。また、社員だけでなく、創業時にお世話になったエンジェルの方やVCの方にも配ることが増えてきています。

上場するには、不確定要素が沢山あり、逆算してSOを発行するというのは難しい問題ではあるかもしれませんが、参考になれば。