事業内容
ブロードバンドタワーは、情報サービス産業において、データセンター市場やクラウド市場の拡大を背景に、コンピュータプラットフォーム事業とメディアソリューション事業の2つの主要セグメントで事業を展開しています。
コンピュータプラットフォーム事業では、ブロードバンドタワーとティエスエスリンクが中心となり、「データセンター」、「クラウド・ソリューション」、「データ・ソリューション」、「その他」のサービスを提供しています。データセンターでは、インターネット情報提供サービスを提供する事業者のコンピュータ機器を収容し、通信回線や電力などの設備を提供しています。クラウド・ソリューションでは、自社製クラウドサービスの開発・販売や他社製クラウドサービスの再販などを行い、「c9 Flexサービス Nシリーズ」の提供を新たに開始しました。データ・ソリューションでは、ストレージ装置の販売やデータ分析サービスを提供し、Dell Technologies社製の「PowerScale」や「Eyeglass」などの製品を取り扱っています。
メディアソリューション事業では、ジャパンケーブルキャスト株式会社(JCC)が「コンテンツプラットフォーム」と「インフォメーションプラットフォーム」のサービスを展開しています。コンテンツプラットフォームでは、ケーブルテレビ事業者向けの多チャンネル番組配信サービスや番組制作・配信を行っており、インフォメーションプラットフォームでは、データ放送配信サービスや地域防災DXソリューションを提供しています。
これらの事業を通じて、ブロードバンドタワーは、デジタル化やデータ活用の進展に対応した多様なサービスを提供し、情報サービス産業における市場の拡大に貢献しています。
経営方針
ブロードバンドタワーは、情報通信業界の急速な変化と市場の拡大に対応するため、データセンター、クラウド・ソリューション、データ・ソリューションを核とした成長戦略を推進しています。同社は、デジタル変革(DX)の波に乗り、ユーザー企業が特定のクラウドベンダーやITベンダーに依存せず、柔軟な情報システムを構築できるよう支援することを目指しています。
具体的には、データセンター事業では、全国型、地域型、エッジ型の三階層データセンターの整備を進め、ハイパースケールデータセンター事業への進出やアセットライト事業モデルの推進を図っています。クラウド事業では、海外の巨大IT企業との連携を強化し、自社オリジナルのクラウドサービスの性能向上を目指しています。また、ストレージ事業では、様々なストレージソリューションの提供を通じて、ユーザー企業のニーズに応えています。
さらに、メディアソリューション事業では、放送の高画質化やセキュリティの強化など、次世代放送サービスへの移行を進めています。これらの事業変革を通じて、ブロードバンドタワーは、DataセンターカンパニーからDXセンターカンパニーへの転換を目指しています。
また、同社は、持続的な成長と収益性の向上を目指し、新たな事業領域への進出や既存事業の収益構造改革に取り組んでいます。これには、再生可能エネルギーを使用するデータセンターの運用開始や、クラウド・ソリューションの売上増加と収支改善が含まれます。人材の確保と育成にも注力し、多様な価値観や専門性を持つ優秀な人材を確保することで、事業の持続的な発展を図っています。これらの戦略的取り組みにより、ブロードバンドタワーは、データセンター業界のリーディングカンパニーとしての地位を強化し、企業価値の向上を目指しています。