事業内容
企業概要
Pacific Ethanol, Inc.(以下、Pacific Ethanol)は、米国における低炭素再生可能燃料の生産・販売のリーディングカンパニーである。Pacific Ethanolは、戦略的に配置された9つの生産施設を運営している。そのうち4つの工場はカリフォルニア州、オレゴン州、アイダホ州の西部にあり、5つの工場は中西部のイリノイ州とネブラスカ州に位置している。
Pacific Ethanolは、年間生産量ベースで米国第6位のエタノール生産者である。工場の生産能力は年間605百万ガロンとなっている。Pacific Ethanolは、工場で生産されたエタノール、特殊アルコール、副産物、および第三者が生産したエタノールのすべてを販売している。また、年間10億ガロン近くのエタノールと300万トン以上のエタノール副産物を乾物ベースでの販売も行っている。
Pacific Ethanolの使命は、米国における低炭素再生可能燃料、高価値の飼料、高品質のアルコール製品の生産・販売のリーディングカンパニーとなることである。この目標を達成するために、エタノール生産・流通インフラへの投資、エタノールの低炭素化、販売事業の地域・国際市場への拡大、新技術の導入による生産歩留まり向上と効率化などを進めていく予定である。
業界の動向
Pacific Ethanolおよびエタノール業界全体では、需要減による業界全体の記録的なエタノール価格の低下と業界の在庫水準の高さにより、2018年および2019年の大部分を通じ、そして2020年に向けて、不利な状況を経験してきた。これらの要因は、2020年の新型コロナウイルスの影響によってさらに悪化し、営業利益率のマイナス、事業からのキャッシュフローの大幅な低下、大幅な純損失をもたらし、2020年9月現在も継続している。
低マージン環境に対応するため、Pacific Ethanolは生産を縮小し、特定の生産資産の売却、負債水準の引き下げ、現金・流動性ポジションの強化、戦略的パートナーシップや資本調達活動の機会を中心とした戦略的イニシアチブを追求し、業績の最適化を図ってきた。これらの目標を達成する上で最も大きな課題となるのは、厳しいマージン環境の継続と、操業資金や債務の支払いに必要なキャッシュフローの不足である。
Pacific Ethanolは、債務の再構築に成功しない限り、運転資金、債務返済、その他の流動性の必要性を満たすのに十分な流動性を有しているとは考えていない。Pacific Ethanolは、資産を売却したり、マージンが大幅に改善したり、他の流動性源を獲得したりする場合には、その資産を売却する必要があると考えている。
Pacific Ethanolは、市場の状況や資本を節約するための努力により、施設の生産量を60%以上削減してきた。マージンが現在のレベルから迅速かつ持続的に改善されない場合、Pacific Ethanolは、1つまたは複数の事業施設の生産をさらに縮小または停止せざるを得なくなる可能性がある。
成長戦略
Pacific Ethanolの第一の目標は、低炭素の再生可能燃料、高価値の飼料、高品質のアルコール製品を製造・販売する米国のリーディングカンパニーになることである。この目標を達成するための事業戦略と成長戦略の重要な要素は以下の通りである。
戦略的イニシアティブの実行
Pacific Ethanolは、特定の生産資産の売却、有利子負債の削減、生産性向上、生産性向上のための戦略的な取り組みを推進していく。事業の最適化を図るために、現金・流動性の強化、戦略的パートナーシップや資本調達の機会を確保することで、事業の最適化を図る。
性能を向上させる
エタノールの炭素原単位を下げる。当社が生産するエタノールの炭素原単位をさらに低減する計画である。一部の地域では、より炭素強度の高いエタノールに比べてプレミアム価格で販売している。Pacific Ethanolは、州法に基づき、このエタノールにプレミアム価格を課すことができる。また、カリフォルニア州やオレゴン州で制定された低炭素燃料基準などの規制により、ブレンダーがガソリンに低炭素エタノールを使用することが義務付けられている。入手可能で費用対効果が高い場合には、セルロース系原料を含むトウモロコシ以外の原料を、エタノールの製造に使用する原料として使用する予定である。
エタノールの炭素原単位のさらなる低減を目指す
新設備・新技術の導入 新設備・技術の導入を進めていく。事業効率を高め、炭素燃料の使用量を削減し、カーボンスコアを改善し、多様な原料を使用し、製品と収益を多様化する。また、先進的なバイオ燃料の生産を通じ、資金力と市況に応じて工場の収益性を向上させていく予定である。