事業内容
エスイー株式会社およびそのグループ会社は、複数の事業セグメントを展開しています。主な事業内容には、「建設用資機材の製造・販売事業」、「建築用資材の製造・販売事業」、「建設コンサルタント事業」、「補修・補強工事業」が含まれます。
「建設用資機材の製造・販売事業」では、土木建設に必要なアンカーや落橋防止装置、PC用ケーブル、外ケーブル、斜材などのケーブル製品や、KIT受圧板、変位制限装置などの鉄鋼製品、さらにESCOを含むコンクリート製品の製造・販売を行っています。このセグメントには、エスイー株式会社自身と㈱アースデザインエンジニアリング、エスイー鉄建㈱が関与しています。
「建築用資材の製造・販売事業」では、セパレーターや吊りボルトなどの建築資材の製造・販売、鉄骨工事や建築部材・建築耐震金物の製造・販売を手掛けており、このセグメントにはA&Kホンシュウ㈱とエスイー鉄建㈱が含まれます。
「建設コンサルタント事業」では、国内外での建設コンサルタント業務を提供しており、道路、橋梁、建機、水、エネルギー、開発調査など幅広い分野でのサービスを展開しています。この事業には㈱アンジェロセックと㈲日越建設コンサルタント(VJEC)が関わっています。
最後に、「補修・補強工事業」では、橋梁構造物やトンネルなどの補修・補強工事を中心に、土木・建築請負業の施工及び点検・調査業務を行っており、エスイーリペア㈱と㈱ランドプランがこのセグメントに属しています。
これらの事業を通じて、エスイー株式会社グループは建設業界における多様なニーズに応える製品とサービスを提供しています。
経営方針
エスイー株式会社(以下、同社)は、建設・建築技術の高性能化を目指し、市場ニーズに応える社会資本の充実に努めています。2001年に新たな経営理念を掲げ、変化と新しい価値の創造に重点を置いています。同社は、建設用資機材の製造・販売を主力事業とし、防災・減災、国土強靭化、高速道路リニューアル、インフラ老朽化対応などの需要面で好環境が続くと予想しています。
中期経営計画2023-2025では、戦略的資源投入の強化、新たな価値創造への研究開発、既存事業基盤の再構築を骨子としています。特に、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、計画の見直しや新ビジョンの策定が行われました。同社は、ESCONスラブなどの橋梁補修関連や、BIM/CIM設計支援事業など、新規事業の創出にも注力しています。
また、同社は「2030ビジョン」を策定し、エンジニアリングがつなぐ人とインフラを目指しています。これには、耐久性の高いインフラ資材の開発、新技術の積極的な導入、国内外の技術連携によるサステナブルな社会への貢献が含まれます。具体的には、デジタルを活用したエンジニアリングサービスの展開や、防災、インフラの整備・維持管理に向けた幅広い貢献を目指しています。
財務面では、先行投資により中期経営計画期間中の利益水準は低水準となるものの、2026年3月期以降の成長を目指しています。自己資本当期純利益率(ROE)や株主資本配当率(DOE)など、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標も設定しています。
このように、同社は変化に対応しながら新しい価値を創造し、持続可能な社会への貢献を目指しています。