DNAチップ研究所【2397】 スタンダード(内国株式)

遺伝子解析受託、関連技術開発を行う「研究事業」と、医療関連機関向け「肺がんコンパクトパネル」等の診断関連検査販売を手がける「診断事業」を展開。

DNAチップ研究所【2397】 スタンダード(内国株式)

遺伝子解析受託、関連技術開発を行う「研究事業」と、医療関連機関向け「肺がんコンパクトパネル」等の診断関連検査販売を手がける「診断事業」を展開。

事業内容

DNAチップ研究所は、遺伝子解析技術を核とした事業を展開しています。同社は主に二つの事業セグメントに分かれており、それぞれが特定の市場ニーズに応えるサービスを提供しています。

第一のセグメントは「研究事業」で、大学や公的研究機関、製薬会社などを主要顧客としています。このセグメントでは、マイクロアレイ(DNAチップ)、次世代シークエンス(NGS)、PCR解析などの遺伝子解析受託サービスを提供しています。具体的なサービスには、遺伝子発現解析、miRNA発現解析、ゲノム構造解析、C3チェックサービスなどがあります。これらのサービスは、最新の受託解析技術の導入や独自の研究開発ノウハウを活用して、顧客の研究目的に合わせた実験デザインやデータ解析サポートを提供しています。

第二のセグメントは「診断事業」で、医療関連機関を主な対象としています。このセグメントでは、「肺がんコンパクトパネル」や「EGFRリキッド」などの診断関連検査を販売しており、個別化医療や未病社会への対応を目指しています。例えば、EGFRリキッドは、がん患者の血中腫瘍DNAを用いて、低侵襲でEGFRチロシンキナーゼ阻害剤の感受性を調べる検査です。肺がんコンパクトパネルは、肺がん患者の遺伝子異常に対応した個別化医療を実現するためのコンパニオン診断検査です。

加えて、DNAチップ研究所は、がん診断技術やRNAチェックなどの研究開発にも力を入れており、将来の診断・創薬に貢献する新技術の開発に取り組んでいます。これらの研究開発活動は、国内外の研究機関や病院との共同研究によって進められています。

以上のように、DNAチップ研究所は、遺伝子解析技術を駆使した研究事業と診断事業を通じて、医療・バイオテクノロジー分野における革新的なサービスを提供しています。

経営方針

DNAチップ研究所は、ライフサイエンス分野における先端技術を駆使した成長戦略を推進しています。同社は、再生医療や最新のがん治療技術の進展に伴い、市場の拡大を見据え、開発力の強化と事業化の加速に注力しています。特に、EGFRリキッドや肺がんコンパクトパネルなどのオンコロジー分野でのコンパニオン診断事業の展開を積極的に進めており、これらの製品の市場への普及と製品改良を最優先事項としています。

2023年1月には、三井化学株式会社との資本業務提携を締結し、遺伝子解析技術とライフサイエンス関連技術のシナジー効果を活かした高精度・高品質な診断ツールの開発を加速化しています。これにより、診断事業のさらなる成長が期待されます。

また、DNAチップ研究所は、診断メニューの拡充にも力を入れており、新規検査メニューの開発や既存検査の機能追加を通じて、診断サービス市場での競争力を高めています。さらに、専門的知識と技術を有する人材の確保と育成、営業体制の強化、特許対応など、事業基盤の強化にも注力しています。

これらの戦略は、DNAチップ研究所が遺伝子解析技術を核に、医療・バイオテクノロジー分野でのイノベーションを牽引し、持続可能な成長を実現するためのものです。同社は、これらの取り組みを通じて、医療の未来に貢献することを目指しています。