内外トランスライン【9384】 プライム(内国株式)

この会社は、日本と海外をセグメントとし、国際貨物輸送事業や輸出入混載サービス、フルコンテナ輸送、総合フレイトフォワーダー事業を展開。

内外トランスライン【9384】 プライム(内国株式)

この会社は、日本と海外をセグメントとし、国際貨物輸送事業や輸出入混載サービス、フルコンテナ輸送、総合フレイトフォワーダー事業を展開。

事業内容

内外トランスラインは、日本と海外の2つの地域別セグメントで事業を展開しています。主な事業は国際貨物輸送で、船舶を利用したNVOCC(Non-Vessel Operating Common Carrier)としての役割を果たしています。国内外に16社の子会社を持ち、国際的な物流ネットワークを構築しています。

内外トランスラインのサービスには、輸出混載(LCL)サービスがあります。これは、複数の顧客の少量貨物を1つのコンテナにまとめて輸送する方法です。日本の主要港から世界各地への定期便を提供し、シンガポールや香港などをハブとして中近東や中南米、アフリカへの輸送も行っています。

輸出フルコンテナ(FCL)サービスでは、顧客の貨物をコンテナ単位で輸送します。これにより、顧客のニーズに応じて、鉄道やトラック輸送と組み合わせて内陸部までの輸送が可能です。温度管理が必要な貨物や危険品の輸送にも対応しています。

輸入混載(LCL)サービスでは、海外からの貨物を顧客に届けるための輸送サービスを提供しています。輸入代理店として、貨物の到着を通知し、倉庫での取り出しや顧客への引き渡しを行います。輸入フルコンテナ(FCL)サービスも提供し、顧客の指定場所までの配送を行っています。

内外トランスラインは、国際総合フレイトフォワーダーとして、Door-to-Doorサービスを提供しています。海運に加え、空運、陸運、倉庫、通関、梱包を組み合わせた複合一貫輸送を行い、顧客のニーズに応えています。また、倉庫業も強化し、韓国やインドを中心に展開しています。

さらに、内外トランスラインは三国間貿易にも対応した輸出入輸送サービスを提供しています。これは、日系企業の製造設備の海外移転に伴う需要に応えるもので、国際的な物流のニーズに柔軟に対応しています。

経営方針

内外トランスラインは、国際貨物輸送事業において、相互扶助の精神と顧客第一主義を掲げ、質の高いサービスを提供することを経営理念としています。同社は、国際海上混載輸送を主軸に成長してきましたが、近年の産業構造の変化に対応し、総合物流業への事業領域拡大を進めています。

同社は、航空輸送、倉庫、通関などの事業に注力し、これらの売上高の比重を増やしています。また、アジアを中心にきめ細かなネットワークを構築し、海外事業展開を推進しています。これにより、国際総合フレイトフォワーダーへの変革を目指しています。

内外トランスラインは、2023年から2027年までの第5次中期経営計画を策定し、売上高700億円、純利益50億円を目標としています。売上と利益の拡大を通じて企業価値の向上を図り、経営基盤の安定と業容の拡大を目指しています。

同社は、地政学リスクや国際貿易の不確実性に直面していますが、経営計画に沿って売上拡大、業務効率化、コスト削減を進めています。人材育成を含めた経営基盤の強化を図り、厳しい経営環境に対応することを課題としています。