事業内容
パスコは、セコム株式会社の子会社であり、空間情報サービス事業を核としています。この事業は、地理空間情報の収集、加工・処理・解析、そしてICT技術を駆使した高品質な情報サービスの提供を行うものです。パスコの事業は大きく「国内部門」と「海外部門」に分けられます。
国内部門では、主に国や地方自治体を顧客としています。このセグメントでは、航空写真撮影や地図整備をはじめ、自治体行政事務の効率化や住民サービスの向上を目指したソリューションの提供が行われています。また、自治体の財政健全化や地方創生を支援する取り組み、さらには人工衛星や航空機による撮影データを利用した災害・環境モニタリングサービスも提供しています。
一方、国内民間部門では、流通業、製造業、金融業など多岐にわたる業界の企業が顧客です。パスコは、企業経営を支援する商圏分析やエリアマーケティング、配送計画や移動体管理のロジスティクス分野向けサービスを提供しています。また、災害時の初動対応や事業継続計画(BCP)策定の支援サービスも手がけています。
海外部門では、主に開発途上国や新興国を対象に、国土基盤図の整備や社会インフラ整備に必要な地図整備、コンサルティングサービスを提供しています。これにより、パスコはグローバルな視点で空間情報サービスの提供を行っているのです。
パスコ及びその関連会社は、これらの事業を通じて、地理空間情報の価値を最大化し、社会のさまざまな課題解決に貢献しています。
経営方針
パスコは、空間情報サービス事業を核に、国内外で多岐にわたるサービスを提供している企業です。同社は、「常に世界一の空間情報事業者であるために、革新的な思考と行動により、常に変化を創造し行動する」という経営方針のもと、品質、環境、情報管理、労働安全衛生、人材育成の各方針を軸に事業を展開しています。経営理念には、安心で豊かな社会システムの構築への貢献、社会的公正性の追求、および最高レベルの空間情報の提供を掲げています。
中長期的な経営戦略として、パスコは「地球をはかり、未来を創る~人と自然の共生にむけて~」というビジョンを掲げています。このビジョンの下、測量・計測技術を基盤とし、自動化、超空間、未来予測などの最先端研究・開発を強化しています。また、ステークホルダーとの連携を深め、価値ある空間情報サービスの提供を通じて社会に貢献することを目指しています。
サステナビリティへの取り組みも同社の重要な経営課題の一つです。2022年6月には、サステナビリティ推進委員会を設置し、サステナビリティ経営に関する基本方針の策定や重要課題の設定・開示などを行っています。環境、社会、企業統治(ESG)に配慮した経営を通じて、国際的な持続可能な開発目標(SDGs)の達成を目指しています。
パスコは、これらの戦略と取り組みを通じて、空間情報事業のイノベーションを実現し、持続可能な社会の構築に貢献していく方針です。