SHOEIは、主に乗車用ヘルメットの製造販売を行う「ヘルメット関連事業」を展開しています。特に、一般二輪車用の高品質で高付加価値のプレミアムヘルメットに特化しており、これが売上の約90％を占めています。SHOEIは、ヘルメットや関連製品の製造販売を行い、官需用ヘルメットやヘルメットパーツも取り扱っています。

SHOEIのグループには、国内外に7つの連結子会社があります。欧州では、SHOEI（EUROPA）GMBHが代理店管理とマーケティングを担当し、SHOEI DISTRIBUTION GMBH、SHOEI EUROPE DISTRIBUTION SARL、SHOEI ITALIA S.R.L.がそれぞれの地域で販売を行っています。国内では、株式会社SHOEI SALES JAPANが東京、大阪、神奈川、京都、福岡で販売店を運営し、マーケティング活動を行っています。

アジア地域では、SHOEI ASIA CO.,LTD.がタイでの販売代理店業務と東南アジア地域のマーケティングを担当しています。また、中国では、首維（上海）摩托車用品有限公司が市場調査とマーケティングを行っています。これらの子会社を通じて、SHOEIはグローバルに事業を展開し、各地域のニーズに応じた製品とサービスを提供しています。

SHOEIは、長期的な成長を目指し、健全な財務体質の維持を重視しています。自己資本比率を高く保ち、予期せぬ経済危機や自然災害に備えることで、事業の持続可能性を確保しています。また、M&Aや新事業展開に迅速に対応できるよう、潤沢な現預金を保持する方針です。

SHOEIは「Made in Japan」にこだわり、国内生産を維持することでブランド力を高めています。デザイン、品質保証、生産の各プロセスを国内で完結させることで、競争力を維持し、ブランドの価値を守っています。海外移転によるコスト削減よりも、品質とブランド力を重視しています。

顧客の声を重視し、ニーズに応じた製品開発を進めています。特に、サンバイザー付きやインターコム対応のヘルメットが人気を集めています。市場の変化に対応し、BMX競技用ヘルメットなど新しいカテゴリーにも挑戦しています。直営ショールームを国内外に展開し、顧客の声を直接反映する体制を整えています。

SHOEIの経営戦略は、生産、商品、ブランド、市場、ESGの5つの柱で構成されています。国内工場での一貫生産体制を強化し、需要に応じた柔軟な生産を実現しています。高品質・高付加価値商品の開発を進め、エレクトロニクス対応を促進しています。ブランド力を高めるため、PFSサービスの普及やプロモーション活動を展開しています。

市場戦略では、欧米日市場の深掘りと新興国での販売強化を図っています。特にアジア市場での需要拡大に対応し、現地でのマーケティング活動を強化しています。ESG経営を重視し、環境問題への取り組みを進め、持続可能な社会の実現に貢献しています。