東京ボード工業【7815】 スタンダード(内国株式)

木材環境ソリューション事業を中心に、木質廃棄物の再資源化、パーティクルボード「E・V・Aボード」の製造・販売、ショッピングタウン「カリブ梅島」の管理運営を展開。

東京ボード工業【7815】 スタンダード(内国株式)

木材環境ソリューション事業を中心に、木質廃棄物の再資源化、パーティクルボード「E・V・Aボード」の製造・販売、ショッピングタウン「カリブ梅島」の管理運営を展開。

事業内容

東京ボード工業とそのグループ会社は、「リサイクリングで地球環境の未来を創る」という経営理念のもと、循環型木材環境ソリューション事業を主要な事業セグメントとして展開しています。この事業は、建設業、物流業、廃棄物の中間処理業者から排出される木質廃棄物を処理し、再資源化して住宅用建材であるパーティクルボード「E・V・Aボード」を製造、販売することで、地球環境への負荷を低減することを目的としています。

東京ボード工業グループは、東京ボード工業を含む5社で構成されており、ティー・ビー・ロジスティックス株式会社、TB関西物流株式会社、横浜エコロジー株式会社、株式会社カリブが連結子会社として位置づけられています。これらの会社は、木質廃棄物の収集運搬からパーティクルボードの製造、販売までを一貫して行う体制を構築しています。

パーティクルボードは、木材の小片を接着剤と混合し、熱圧成形した木質ボードであり、マンションの二重床の床下地材や、構造用パーティクルボード「壁武者」、フロア台板用パーティクルボードなど、様々な用途に使用されます。また、東京ボード工業は、低ホルムアルデヒドの接着剤を使用し、人にやさしい住宅部材を目指しています。

グループ内の子会社を通じて、建設現場などから木質廃棄物を収集し、新木場リサイクリング工場、埼玉工場、横浜チップ工場で木材チップへと加工。これらのチップはパーティクルボードの原材料として使用され、製品は建設現場や販売先に納品されます。この一連の流れにより、木材リサイクルのプロセスを一つの輪として完結させることで、枯渇資源の有効利用と環境負荷の低減に貢献しています。

また、東京ボード工業グループは、ショッピングタウン「カリブ梅島」の管理運営も手がけており、これが「その他」の事業セグメントに該当します。この施設は、東京都足立区梅田に位置しています。

経営方針

東京ボード工業は、循環型社会の構築を目指し、「リサイクリングで地球環境の未来を創る」という経営理念の下、木質廃棄物のマテリアルリサイクルを通じて二酸化炭素の放出削減と炭素の固定量を増やすことに取り組んでいます。同社は、製造業としての効率化と廃棄物処理業としてのマテリアルリサイクルの実現化を目指しており、その一環としてパーティクルボードの製造と販売に注力しています。

中長期的な経営戦略として、東京ボード工業は新木場リサイクル工場で生産されるチップを原料に、佐倉工場でパーティクルボードを製造し、建材商社等へ継続的に販売することで高い工場稼働率を維持しています。このリサイクルによる収益モデルを確立し、競争優位を築いています。また、木質廃棄物の確保や新商品の販売増加、新規顧客開拓、環境負荷低減とコストダウンにも取り組んでいます。

経営環境としては、新型コロナウイルス感染症の鎮静化傾向を受けた経済活動の回復が期待される一方で、原材料価格や物流コストの上昇による景気の不透明感に対処する必要があります。東京ボード工業は、循環型社会の構築推進、安全に関する取り組み、従業員の意欲・能力向上、生産性の向上と収益構造の改善、研究開発及び人材の確保と育成など、複数の課題に取り組んでいます。

経営指標としては、「ROA」と「EBITDA」を重視し、佐倉工場への大規模な投資を行っています。これにより、経営理念の達成と企業発展を目指しています。また、内部統制の強化にも努めており、財務諸表に係る内部統制が効率的に運用される体制の整備とその有効性の適切な評価を進めています。