事業内容
ニチリョクは、総合シニアライフサポート企業として、主にお墓事業と葬祭事業を展開しています。お墓事業では、屋外墓地の販売と納骨堂(堂内陵墓)の提供を行っており、これには墓地の販売権利の取得、墓石の販売、施工、そして霊園の経営支援が含まれます。ニチリョクは宗教法人等から墓地を一括購入し、一般顧客へ直接販売するほか、宗教法人等の募集販売代行としても機能します。また、改葬事業部を設置し、全国の石材業者と提携しています。
納骨堂事業では、自動搬送式納骨堂「堂内陵墓」を提供しており、これは従来の納骨堂の概念を超えたサービスです。参拝者は参拝カードを使用して、自分の骨壷が入った厨子を参拝場所に呼び出すことができます。ニチリョクはこれらの納骨堂の企画開発、建造の支援、募集販売代行、管理を行っています。
葬祭事業においては、2000年6月に本格稼動し、生花祭壇葬専門の葬儀社として位置づけられています。ニチリョクは、消費者のニーズに応える魅力的なプランの開発や、終活セミナーやイベントの開催を通じて、低価格競争からの脱却を図っています。また、独自ブランド「ラステル」を展開し、小規模ながら心のこもった葬儀を提供することを目指しています。これには、ご遺体の24時間受け入れ態勢や、ご遺族が個室でいつでもご遺体と対面できる自動搬送装置などが含まれます。ニチリョクは、これらの事業を通じて、総合シニアライフサポート企業としての地位を確立し、多様なニーズに応えるサービスを提供しています。
経営方針
ニチリョクは、総合シニアライフサポート企業として、お墓事業と葬祭事業を中心に展開しています。同社は、消費者の多様化するニーズに対応するため、お墓事業では樹木葬や共有墓などの低価格帯の選択肢を増やし、納骨堂の販売拡大にも力を入れています。また、葬祭事業では、簡素化が進む葬儀に対して、魅力的なプランの開発や終活セミナーの開催を通じて、低価格競争からの脱却を目指しています。
同社は、メモリアル市場における独自のポジションを活かし、終活や葬儀後の諸手続きを含む総合的なサポートを提供することで、業界内での競争優位性を確立しようとしています。この戦略の下、ニチリョクは、既存霊園の改造や増設、新しい葬儀プランの開発など、事業の多角化を進めています。
財務面では、営業活動資金や有利子負債の返済に備え、資本の増強やキャッシュフローの改善に努めています。しかし、納骨堂の販売が計画通りに進まないなどの課題も抱えており、これらの解消に向けた施策も重要な取り組みとなっています。
ニチリョクは、これらの成長戦略を通じて、総合シニアライフサポート企業としての地位をさらに強化し、長期的な利益還元を目指しています。同社の取り組みは、消費者の価値観や行動様式の変化に対応し、メモリアル市場におけるニーズに応えることで、企業価値の最大化を図ることにあります。