ルネサスエレクトロニクス【6723】 プライム(内国株式)

自動車制御、車載情報システム、産業・インフラ・IoT向け半導体の研究、開発、製造、販売。

ルネサスエレクトロニクス【6723】 プライム(内国株式)

自動車制御、車載情報システム、産業・インフラ・IoT向け半導体の研究、開発、製造、販売。

事業内容

ルネサスエレクトロニクスは、半導体専業メーカーとして、半導体に関する研究、開発、設計、製造、販売およびサービスを提供しています。同社グループは、国内5社と海外99社の子会社で構成されており、その事業は「自動車向け事業」と「産業・インフラ・IoT向け事業」の二つのセグメントに分けられます。

自動車向け事業では、エンジンや車体を制御する半導体、センサリングシステム、IVI(In-Vehicle Infotainment)、インストルメントパネルなどの車載情報機器に使用される半導体を提供しています。このセグメントでは、マイクロコントローラ、SoC(System-on-Chip)、アナログ半導体、パワー半導体が中心となっています。

産業・インフラ・IoT向け事業では、スマート社会の実現に貢献する産業、インフラストラクチャー、IoT分野で使用される半導体を提供しています。こちらもマイクロコントローラ、SoC、アナログ半導体が主力製品です。

加えて、ルネサスエレクトロニクスは、設計および生産子会社を通じて半導体の受託開発や受託生産も行っており、「その他」のカテゴリーに分類されています。販売およびサービス機能は、国内では提携する販売特約店を通じて、海外ではルネサスエレクトロニクス・アメリカ社、ルネサスエレクトロニクス・ヨーロッパ社などの販売子会社やディストリビューターを通じて行われています。

経営方針

ルネサスエレクトロニクスは、売上成長、適切なコストコントロール、生産構造の最適化を目指しています。同社は、自動車向け半導体の需要が引き続き旺盛であり、産業・インフラ・IoT向け半導体の需要も堅調であることを背景に、売上増を達成しました。さらに、Dialog社の買収や円安の影響も寄与しています。

ルネサスエレクトロニクスは、注力分野に対して集中的に研究開発投資を行い、M&Aを通じて製品ポートフォリオや技術の拡充・強化を推進しています。具体的には、自動運転やADAS向けのSoC、車載ドメインコントロール向けマイクロコントローラ、xEV向けのIGBT製品などに焦点を当てています。

また、過去に買収した企業とのシナジー最大化に努め、高効率な組み込みAI技術や高いレーダ技術を有する企業の買収を進めています。これにより、半導体技術の進化に対応し、製品・技術の獲得を図っています。

コスト面では、Dialog社の買収によるコストシナジーの実現、物流フローの整流化、原材料のマルチソース化などにより、コスト低減を進めています。さらに、業務・ITシステムの効率化にも取り組んでおり、ERPの統合による長期的な貢献を目指しています。

生産面では、世界的な半導体供給不足を背景に、設備の増強や生産委託先での生産量の確保・拡大に努めています。これらの積極的な投資により、中長期的に売上収益比をコントロールしていく方針です。

ルネサスエレクトロニクスは、これらの成長戦略を通じて、将来の売上成長や事業の効率化に必要な戦略的な投資を確実に実行し、継続的に適切なコストコントロールに努めるとともに、生産構造の最適化に取り組んでいます。