事業内容
大日光・エンジニアリングは、電子部品の受託加工を主な事業としています。具体的には、プリント基板への電子部品実装や、実装した基板を含む機構組立を行っています。これにより、自動車、医療機器、産業機器、オフィス機器などの最終製品に使用される電子モジュールを製造しています。
同社の国内子会社は、人材派遣業、業務請負業、事務機器販売、プリント基板製造、部品加工などを手がけています。これにより、幅広い製品分野での受託加工業務を展開し、新規顧客の開拓に努めています。
海外子会社は、主に車載機器や社会生活用機器向けの電子部品実装を行っています。例えば、TROIS ELECTRONICS(WUXI)CO.,LTD.や無錫栄志電子有限公司は、車載機器を中心に活動しています。また、TROIS (THAILAND) CO.,LTD.は、タイの関連会社を委託生産工場として使用しています。
大日光・エンジニアリングは、製品化前の工程から製品物流まで一貫して提供することが可能です。これにより、顧客の製品設計段階での最適回路設計の提言や、量産メリットのある部品調達、試作品製造などにも関与しています。
同社は、小ロットの高付加価値製品は国内で、大ロットの量産品は海外子会社で生産する分業体制を採用しています。これにより、受託する製品や顧客に応じた最適な生産体制を整えています。
経営方針
大日光・エンジニアリングは、2020年度にマネジメント体制を刷新し、「DNE WAY 長期経営計画2030」を策定しました。この計画のもと、同社は技術とアイデアで社会に貢献し、ステークホルダーから信頼される企業を目指しています。2024年から2026年にかけての「中期経営計画 Phase2」では、収益性の向上と投下資本効率の改善を重視し、ESGや人的資本の多様化を推進しています。
同社の成長戦略は、既存領域の収益性改善と外部リスクに強いセグメントポートフォリオの構築に焦点を当てています。特に、東南アジアや医療、半導体分野での売上比率を拡大し、航空宇宙関連やバッテリ周辺機器への挑戦を進めています。これにより、高付加価値案件の獲得を目指しています。
財務戦略では、資本コストを意識した施策を展開し、投下資本利益率(ROIC)の向上を図っています。在庫や有利子負債の圧縮、為替エクスポージャーの最適化を通じて、財務基盤の強化を進めています。これにより、持続可能な成長を実現しようとしています。
経営基盤の強化においては、人事マネジメントの再構築と人材育成、DX推進による生産性向上を図っています。新たな研修プログラムの構築や新基幹システムの導入を通じて、組織全体の効率を高めています。また、ESG推進を通じて、サステナビリティの向上にも取り組んでいます。
ESG/SDGsへの取り組みでは、環境、社会、ガバナンスの各領域で具体的な施策を展開しています。カーボンニュートラル宣言に基づく温室効果ガス削減や、地域経済への貢献、多様性の拡大を進めています。これにより、持続可能な社会の実現に寄与しています。
人的資本への取り組みでは、階層別の研修プログラムやキャリアパスを考慮した人材配置を進めています。ノー残業デーの浸透や有給・育休取得率の向上を図り、働き方改革と健康経営を推進しています。これにより、社員のモチベーションと生産性を高めています。