事業内容
THKは、38の子会社と3つの関連会社で構成される企業グループです。主に産業機器事業と輸送機器事業の2つのセグメントを持っています。産業機器事業では、直動システムを中心とした機械要素部品や産業機械の製造販売を行っています。
直動システムは、機械装置の直線運動部分に使用され、高速・高精度な動作を実現します。このシステムは、摩擦を大幅に低減し、省エネルギー性能に優れています。工作機械や半導体製造装置、アミューズメント機器、免震・制震装置など、幅広い分野で採用されています。
輸送機器事業では、自動車や二輪車向けにステアリング部品、サスペンション部品、ブレーキ部品の開発設計、製造販売を行っています。これにより、輸送機器の安全性と性能向上に貢献しています。
THKは、日本国内では工作機械や産業用ロボット、半導体製造装置メーカーに直接販売を行っています。また、THKインテックスやTHK新潟などの子会社が製造を担当しています。THKリズムは、ボールジョイントを輸送機器メーカー向けに製造販売しています。
米州では、THK Americaが販売を担当し、THK Manufacturing of Americaが製造を行っています。THK RHYTHM NORTH AMERICAなどの子会社は、リンクボールやサスペンションボールジョイントを製造販売しています。
欧州では、THK GmbHやTHK Franceが販売を担当し、THK Manufacturing of Europeが製造を行っています。THK RHYTHM AUTOMOTIVEは、輸送機器要素部品を製造販売しています。THK CAPITALとTHK FINANCEは、グループのファイナンス業務を担当しています。
中国では、THK(中国)投資有限公司が販売を担当し、大連THK瓦軸工業などが製造を行っています。蒂業技凱力知茂(広州)などの子会社は、輸送機器要素部品を製造販売しています。
その他の地域では、THK TAIWANやTHK LM SYSTEMが販売を担当し、THK MANUFACTURING OF VIETNAMが製造を行っています。THK Indiaと三益THKは、販売と製造を担当しています。
経営方針
THKは、機械の直線運動部分を「軽く」「正確に」動かすための重要な機械要素部品を世界に供給しています。創業以来、LMガイドをはじめとする製品で産業の発展に貢献してきました。THKは、地理的な領域拡大を目指した「グローバル展開」、用途的な領域拡大を目指した「新規分野への展開」、AIやIoTを活用した「ビジネススタイルの変革」を成長戦略の柱としています。
グローバル展開では、日本、米州、欧州、アジアの4極で「需要地における販製一体体制」を構築し、中国や新興国での販売網と生産体制を強化しています。新規分野への展開では、LMガイドを中心に自動車、医療機器、航空機、サービスロボットなどの分野に進出しています。ビジネススタイルの変革では、AIやIoTを活用し、ビジネスの進め方を革新しています。
THKは「ものづくりサービス業」をビジョンに掲げ、顧客との接点を広げることを目指しています。これにより、マシンビルダーとマシンユーザー双方の課題解決に貢献し、製品開発を進めています。また、収益性向上のために「事業の選択と集中」を進め、ROE 10%超の早期実現を目指しています。これにより、企業価値の向上を図り、持続可能な社会の実現に貢献します。