ツバキ・ナカシマ【6464】 プライム(内国株式)

精密コンポーネントビジネスで高品質精密ボールやローラーを製造し、ブロア・リアルエステイトビジネスで中・大型送風機を提供する企業。

ツバキ・ナカシマ【6464】 プライム(内国株式)

精密コンポーネントビジネスで高品質精密ボールやローラーを製造し、ブロア・リアルエステイトビジネスで中・大型送風機を提供する企業。

事業内容

ツバキ・ナカシマは、奈良に本社を置き、国内外に21の連結子会社を持つ企業です。同社は主に「プレシジョン・コンポーネントビジネス」と「ブロア・リアルエステイトビジネス」の2つの事業セグメントを展開しています。これにより、日本をはじめ、米国、イタリア、ポーランド、スロバキア、オランダ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、イギリス、中国、タイ、インド、台湾で製造販売を行っています。

プレシジョン・コンポーネントビジネスは、ツバキ・ナカシマの売上の約98.9%を占める主要な事業です。このセグメントでは、20,000種類以上の高品質な精密ボールを製造販売しています。これらの精密ボールは、ボールベアリングの重要な構成要素として、自動車や工作機械などの最終製品の品質と信頼性を支えています。

精密ボールには、鋼球、セラミック球、超硬合金球、ガラスボール、プラスチック球、カーボン鋼球などがあり、それぞれ異なる特性と用途を持っています。例えば、セラミック球は軽量で高強度、耐摩耗性、耐熱性、耐蝕性に優れ、工作機械のスピンドルモーターやターボチャージャーなどに使用されています。

ブロア・リアルエステイトビジネスでは、中・大型の遠心送風機を製造販売しています。この事業は、ツバキ・ナカシマの売上の約1.1%を占め、製鉄所や発電所、セメントプラントなどで使用される高効率で低騒音の送風機を提供しています。

また、ツバキ・ナカシマは、ボールペンのペン先ボールや医療用プラスチック球など、非ベアリング用途の製品も製造販売しています。これにより、幅広い産業分野でのニーズに応えています。リニアビジネスは非継続事業として分類され、主に工作機械に使用されるボールねじを製造販売していました。

経営方針

ツバキ・ナカシマは、さらなる利益ある成長を目指し、企業価値の向上を図ることを基本方針としています。同社は、売上収益、EBITDA、フリーキャッシュフローを重視し、成長性と収益性を追求しています。これにより、持続可能な成長を実現し、株主価値を高めることを目指しています。

同社は2025年から2029年までの中期経営計画を策定し、厳しい価格競争やマクロ経済の変動に対応するための戦略を推進しています。特に、中国やインドの競争相手との競争が激化する中で、コスト構造の見直しとキャッシュ創出が重要とされています。

中期経営計画では、グローバルフットプリントの見直しや生産性の向上を通じてコスト競争力を強化し、成長セグメントへの集中投資を行います。また、債権・債務や在庫の最適化を図り、キャッシュフローの改善を目指します。2029年には売上収益870億円、営業利益100億円を目標としています。