事業内容
不二精機は、主にプラスチックを加工するための射出成形用精密金型および成形システムの製造・販売を行っています。また、精密成形品の製造・販売も手がけています。同社は、国内外の連結子会社5社とともに事業を展開しています。
不二精機の事業セグメントは大きく2つに分かれています。1つ目は「射出成形用精密金型及び成形システム事業」です。このセグメントでは、不二精機と中国の常州不二精机有限公司が製造・販売を行っています。さらに、タイのTHAI FUJI SEIKI CO.,LTD.、中国の上海不二精机有限公司、インドネシアのPT.FUJI SEIKI INDONESIAが販売を担当しています。
2つ目のセグメントは「精密成形品その他事業」です。このセグメントでは、不二精機が精密成形品の製造・販売を行っています。国内では秋元精機工業株式会社が、タイではTHAI FUJI SEIKI CO.,LTD.が、中国では上海不二精机有限公司が、インドネシアではPT.FUJI SEIKI INDONESIAがそれぞれ製造・販売を担当しています。
経営方針
不二精機は、「安心をお届けする不二精機グループ」を中期スローガンに掲げ、品質管理体制の強化を通じて顧客満足の向上を目指しています。精密金型のコア技術を活かし、高生産性・高付加価値製品の提供に努めています。また、透明性の高い情報開示を行い、株主や顧客などの利害関係者の信頼を得ることを重視しています。
不二精機は、中期目標として高付加価値製品の拡大と生産性の改善を通じて、連結営業利益率10%以上を目指しています。これにより、持続可能な成長を実現し、企業価値の向上を図っています。
日本市場の縮小が予想される中、不二精機は松山工場をサービス拠点とし、医療用品や食品容器分野の顧客開拓に注力しています。また、精密成形品事業では鈴鹿工場と秋元精機工業との連携を活用し、自動車部品分野での収益拡大を目指しています。
アジア市場では、インドネシア子会社を含むタイ・中国の製造子会社を活用し、自動車部品分野の拡充を図っています。これにより、稼働率の向上と精密成形品事業の収益拡大を目指しています。
不二精機は、精密金型事業において安定的な受注確保を課題とし、技術革新や新技術の提案を通じて競争力を強化しています。精密成形品事業では、自動車関連部品の拡大と品質保証体制の強化を進めています。
アジア市場での人件費上昇に対しては、海外工場での生産工程の自動化を進め、全拠点での改善活動を徹底することで、生産性の向上を図っています。これにより、中期的な利益目標の達成を目指しています。