事業内容
タダノは、建設用クレーン、車両搭載型クレーン、高所作業車の製造販売を行っています。具体的な製品には、オールテレーンクレーン、ラフテレーンクレーン、クローラクレーン、トラッククレーン、軌陸車などがあります。また、カーゴクレーンや車両運搬車も手がけています。
タダノの事業は、日本、欧州、米州、オセアニア、その他の地域に分かれています。日本では、タダノアイメスが販売を担当し、タダノアイレックやタダノエステックなどが製造を行っています。タダノユーティリティは製造と販売を兼ねています。
欧州では、タダノ・ファウンGmbHやタダノ・デマーグGmbHが製造と販売を行い、タダノ・ユーケーLtdやタダノ・フランスSAなどが販売を担当しています。米州では、タダノ・アメリカCorp.やタダノ・マンティスCorp.が活動しています。
オセアニアでは、タダノ・オセアニアPty Ltdが販売を行っています。その他の地域では、多田野(北京)科貿有限公司や韓国多田野㈱などが販売を担当しています。これらの地域での活動により、タダノはグローバルな市場でのプレゼンスを強化しています。
経営方針
タダノは、企業価値の最大化と持続可能な事業活動を通じて、地球環境の保全と持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。中期経営計画「Reaching new heights ~新たなステージへ~」を掲げ、業界のリーディングカンパニーとして新たな価値を提供する戦略を推進しています。
タダノの成長戦略は、脱炭素化の加速、新たな領域への挑戦、強みを活かしたものづくり改革、変革を支える足場固めの4つの柱で構成されています。これにより、持続的な成長を目指し、資本コストや株価を意識した経営とサステナビリティ課題への対応を重視しています。
具体的には、2023年に世界初のフル電動ラフテレーンクレーン「EVOLT eGR-250N」を日本市場で販売開始し、環境負荷のない製品を「Tadano Green Solutions」として位置づけています。また、海外市場への高所作業車の展開を加速し、Manitex International, Inc.の買収を通じてグローバルビジネスの拡大を図っています。
さらに、タダノは多品種少量生産の効率化を進め、日・独・米の各拠点の強みを活かした最適なものづくり体制を構築しています。設計思想「TKN」をグローバルに展開し、コスト低減と品質向上を目指しています。これにより、収益力の最大化と安定供給を実現します。
タダノは、サービス力の強化や人財基盤の強化にも注力しています。資源循環型ビジネスの実現に向けた再生事業の拡充や、部品供給体制の見直しを進めています。また、性別を問わず活躍できる環境を整え、海外大学在籍の外国籍学生の採用を開始するなど、多様な人材の活用を推進しています。