井関農機【6310】 プライム(内国株式)

稲作や野菜作に関連する農業用機械の開発、製造、販売を行う、国内外で事業展開。

井関農機【6310】 プライム(内国株式)

稲作や野菜作に関連する農業用機械の開発、製造、販売を行う、国内外で事業展開。

事業内容

井関農機は、稲作や野菜作などに関連する農業用機械の開発、製造、販売を行う事業を展開しています。同社の事業は、「開発、製造部門」「販売部門」「その他部門」の3つに分類されます。

開発、製造部門では、井関農機自身が農業機械の開発と設計を行い、関係会社7社が製造および関連する部品加工を担当しています。主な関係会社には、井関松山製造所、井関熊本製造所、井関新潟製造所、PT.ISEKI INDONESIA(インドネシア)、東風井関農業機械有限公司(中国)があります。

販売部門では、国内では全国の販売会社9社を通じて製品を販売しています。海外では、関係会社や現地販売代理店を通じて販売を行っており、主な関係会社には、ISEKI France S.A.S(フランス)、Iseki-Maschinen GmbH(ドイツ)、N.V.ISEKI EUROPE S.A.(ベルギー)、東風井関農業機械有限公司(中国)、IST Farm Machinery Co.,Ltd.(タイ)が含まれます。

このように、井関農機は、農業機械の開発から製造、国内外での販売に至るまで、一貫した事業活動を展開しており、農業の効率化と生産性向上に貢献しています。

経営方針

井関農機は、2025年に創立100周年を迎えるにあたり、中期経営計画を策定し、次の100年に向けた飛躍を目指しています。同社は、「農家を過酷な労働から解放したい」という創業の精神を基に、農家に最も寄り添う存在であり続けることを目標としています。基本理念として、「お客さまに喜ばれる製品・サービスの提供」を通じて豊かな社会の実現への貢献を掲げており、製品だけでなくサービスにも注力する方針です。

中期経営計画では、2025年までに連結営業利益率5%を目標とし、企業価値の向上を図っています。事業環境の変化に対応し、農業機械総合専業メーカーとしての知見と経験を活かし、社会課題の解決と新たな価値の創造を目指すソリューションカンパニーへの転換を進めています。

長期ビジョンとしては、「食と農と大地のソリューションカンパニー」と位置付け、持続可能な「食と農と大地」の未来を創造することを目指しています。このビジョンの実現に向け、7つの誓いを掲げ、変革を進めています。具体的な戦略としては、海外事業の拡大、国内事業の展開、収益とガバナンス強化による企業価値向上などが挙げられます。海外では特に欧州市場での売上高が好調であり、電動モーアの限定販売を開始するなど、環境性能を重視した製品のニーズに応えています。国内では、環境保全型スマート農業の普及促進や、農業の大規模化・スマート化に対応した商品開発と営業戦略の展開に注力しています。

また、環境への取り組みとして、脱炭素社会と循環型社会の実現を目指し、環境ビジョンを策定し、環境経営を実践しています。人的資本や多様性に関する取り組みも強化し、従業員エンゲージメントの向上と人事の変革を進めています。さらに、ガバナンスの強化にも取り組み、ESG向上に向けた活動を進めています。

井関農機は、これらの戦略を通じて、農業の効率化と生産性向上に貢献し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを推進しています。