リガク・ホールディングス【268A】 プライム(内国株式)

X線技術を中心とした分析機器の開発、製造、販売、サービスを行い、主要製品には全自動多目的X線回折装置SmartLabや工業用高分解能X線マイクロCT CT Lab HVなどがある理科学機器メーカー。

リガク・ホールディングス【268A】 プライム(内国株式)

X線技術を中心とした分析機器の開発、製造、販売、サービスを行い、主要製品には全自動多目的X線回折装置SmartLabや工業用高分解能X線マイクロCT CT Lab HVなどがある理科学機器メーカー。

事業内容

リガク・ホールディングスは、X線技術を中心とした最先端の分析ソリューションを提供する理科学機器の専門メーカーです。同社は、1951年の創業以来、国内外で事業を展開し、X線回折、蛍光X線分析、X線透過(イメージング)分析などの技術を駆使して、研究開発や産業用途における分析機器の開発、製造、販売、サービスを行っています。

リガク・ホールディングスの事業セグメントは、「多目的分析機器事業」、「半導体プロセス・コントロール機器事業」、「部品・サービス事業」の3つに分かれています。多目的分析機器事業では、X線回折装置(SmartLab、MiniFlex)、蛍光X線分析装置(ZSX Primus IV、Simultix 15、Supermini200)、X線透過装置(CT Lab HV)などを開発・販売しています。これらの製品は、材料の研究開発や生産プロセスでの品質管理、医薬品の研究開発などに利用されています。

半導体プロセス・コントロール機器事業では、蛍光X線分析装置(WaferX 310)、インラインX線膜厚・密度モニター(XTRAIA MF-3000)、透過X線CD計測ツール(XTRAIA CD-3200T)、ハイブリッドXRF・光計測FABツール(ONYX 3000)などを提供しています。これらの製品は、半導体製造工程における品質検査プロセスで利用され、世界大手の半導体製造メーカーのインライン品質検査や研究開発に役立てられています。

部品・サービス事業では、消耗品・交換部品の販売、ハードウェアやソフトウェアのアップグレード、修理・点検、予防保守契約、装置の移設サポートなどのアフターサービスを提供しています。また、X線発生装置、X線光学素子、X線検出器などの要素部品の開発・製造も行い、自社製品への搭載や外販を行っています。例えば、多層膜ミラーや小型X線源などが半導体製造装置メーカーや携帯型X線分析装置向けに供給されています。

リガク・ホールディングスは、世界各地に拠点を持ち、約2,000名の従業員が「視るチカラで、世界を変える」イノベーションの推進に取り組んでいます。国内市場ではX線回折装置で75%のシェアを持ち、海外売上高比率は69%に達しています。製品の応用分野は、半導体、電子部品、電池、環境、エネルギー、ライフサイエンスなど多岐にわたります。

特集記事

経営方針

リガク・ホールディングスは、X線技術を中心とした最先端の分析ソリューションを提供する理科学機器の専門メーカーです。同社は、2022年に「Rigaku MVV(Mission/Vision/Values)」を制定し、「科学技術の進歩を通して人類社会の発展に貢献する」という企業理念を掲げています。この理念のもと、同社は「視るチカラで、世界を変える」を実践し、技術イノベーションを支援することを目指しています。

リガク・ホールディングスの成長戦略は、「One and Only Global Technology Company」を目指すものであり、以下の3つの重点領域に焦点を当てています。まず、「One and Only」として、唯一無二のX線技術の探究とそのアプリケーションの拡大を推進し、グローバルNo.1のX線企業としての評価を確立することを目指しています。次に、「Global」として、海外市場での成長を加速し、グローバル各地域での事業インフラの強化を図ることに注力しています。最後に、「Technology」として、大学・研究機関や産業分野の顧客とのパートナーシップによる共同開発を通じて、新たなX線技術のアプリケーションを開拓し、ターゲット市場の拡大に積極的に取り組んでいます。

同社の中期経営計画では、X線源、光学素子、検出器、解析ソフトウェアなどの要素技術の研究開発に重点的に投資し、それらを自社生産することで技術優位性と市場競争力を確立する戦略を推進しています。また、大学や研究機関、産業分野の研究開発部門との協働を通じて、新たな分析技術・手法を確立し、それらを生産プロセスに導入する「Lab to Fab戦略」を展開しています。この戦略は、特に半導体製造におけるプロセス・コントロールの分野で大きな成果を上げています。

リガク・ホールディングスは、これらの成長戦略を通じて、X線技術の深掘りと新しい技術の獲得、海外市場でのプレゼンスの拡大、技術イノベーションが進展する先端領域における新しい市場ニーズの取り込みを図り、将来に向けた事業拡大の機会を追求しています。