メドピアは、医師向けのコミュニティサービスを中心に、複数の事業セグメントを展開しています。主な事業には「集合知プラットフォーム事業」、「医療機関支援プラットフォーム事業」があります。これらの事業を通じて、医師や医療機関の支援を行い、医療の質向上を目指しています。

集合知プラットフォーム事業では、「MedPeer」というサイトを運営しています。このサイトは、国内の医師の約半数が利用しており、医師同士が情報を共有する場を提供しています。医師はこのプラットフォームを通じて、臨床や医療技術の研鑽に役立つ情報を得ることができます。

また、メドピアは製薬企業に対して広告掲載枠を提供し、医師の集合知を活用したマーケティング戦略の支援も行っています。さらに、インターネットを通じた医師へのアンケート調査や、コントラクトMRの派遣などのサービスも提供しています。

医療機関支援プラットフォーム事業では、クリニックや薬局などの医療機関に対して、業務効率化を支援するDXサービスを提供しています。これにより、医療機関からの利用料を収益源としています。これらのサービスは、医療現場の効率化に貢献しています。

以前は予防医療プラットフォーム事業も展開していましたが、事業の選択と集中の結果、2024年9月期にこの事業を譲渡し、撤退しました。これにより、メドピアは他の事業にリソースを集中させています。

メドピアは、医療産業におけるeマーケティングの成長を見据え、持続的な成長を目指しています。特に、医師向けコミュニティサイト「MedPeer」の会員満足度を高め、医師の臨床課題を解決するインターネットサービスとしての地位を確立することを重視しています。これにより、顧客の信頼を向上させ、リピート顧客の増加を図ることで、収益基盤を強化する方針です。

メドピアは、以下の7つの主要な経営課題を掲げています。まず、「MedPeer」の継続的成長を図り、会員の満足度を維持・向上させることを目指しています。また、知名度の向上を通じて、大手企業との提携や優秀な人材の確保を進めています。さらに、サービスの安全性強化を最重要課題とし、関連法規の順守を徹底しています。

収益基盤の強化においては、医師専用コミュニティサイトを活用したデジタルマーケティング支援サービスを柱としつつ、医師と医療機関・患者の2つのプラットフォームを強化する方針です。2027年9月期までを「プラットフォーム強化期」と位置づけ、投資を拡大してプラットフォームの価値を最大化します。

競合他社への対応としては、ユーザーにとって使い勝手の良いサービス構築を進め、進化する技術を活用して成長を図ります。また、優秀な人材の採用を課題とし、働きやすい環境や人事制度の整備を進めています。最後に、経営管理体制の強化を図り、内部統制の整備や法令順守を徹底することで、企業価値の向上を目指しています。