事業内容
アドバネクスは、精密ばねの製造販売を主軸に事業を展開しているグローバル企業です。同社グループは、アドバネクスを含む連結子会社14社及び非連結子会社2社から構成され、日本、米州、欧州、アジアの各地域で事業を行っています。
日本においては、アドバネクス及びアドバネクスPLUS株式会社が、精密ばねの製造・販売のほか、製鋼原料、非鉄金属、一般鋼材の販売を手掛けています。米州では、Advanex Americas, Inc.とAdvanex de Mexico S.de R.L.de C.V.が精密ばねの製造・販売を行っており、欧州ではAdvanex Europe Ltd.とAdvanex Czech Republic s.r.o.が同様の事業を展開しています。Advanex Deutschland GmbHは精密ばねの販売を行っていましたが、2023年5月29日に清算決議がなされました。
アジア地域では、シンガポール、タイ、ベトナム、インドネシア、インド、中国(上海、大連、東莞、常州)、香港において、精密ばねの製造・販売を主な事業としています。特に、PT.Advanex Precision Indonesiaでは金属プレス・インサート成形部品の製造・販売も行っており、製品の多様化に努めています。Advanex(Hong Kong)Ltd.は精密ばねの販売に特化しています。
これらの事業を通じて、アドバネクスグループは世界各地で精密部品の需要に応え、多岐にわたる産業分野に貢献しています。
経営方針
アドバネクスは、精密ばねの製造販売を軸に、グローバルに事業を展開する企業です。2021年に経営理念を刷新し、「Global」「Change」「Innovation」の三つのコアを追求することで、地球の未来や社会の発展に貢献することを目指しています。同社グループは、2024年3月期に向けて、連結売上高230億円、連結営業利益10億円、有利子負債額60億円以下、自己資本比率30%以上の達成を目標に掲げています。
中長期的な経営戦略として、アドバネクスは精密金属加工分野における事業基盤の強化と領域拡大に注力しています。具体的には、グローバルビジネス展開と海外拠点の収益化、自動車関連市場と医療向け事業の成長戦略、自社製品の開発強化と売上拡大に重点を置いています。これらの取り組みを通じて、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。
また、財務体質の改善と株主還元にも力を入れており、配当性向を30%とする方針のもと、有利子負債の圧縮と自己資本の充実を進めています。さらに、企業統治の強化とグループ最適経営を目指し、内部統制の仕組みを強化することで、実効性の高いコーポレート・ガバナンスの実現を目指しています。
アドバネクスは、これらの戦略を通じて、不確実な経済環境の中でも成長を続ける企業を目指しています。