事業内容
京都機械工具は、自身と連結子会社2社から成る企業集団で、主に工具の製造販売を行っています。このグループは、自動車整備用工具、医療用工具及び関連機器、電設関連工具、一般作業工具などの製造販売を手掛ける工具事業と、ロストワックス製法による精密鋳造部品の製造販売を行う精密鋳造事業を展開しています。これらの製品は、自動車整備業界や医療業界、さらには一般産業用途に広く利用されています。
また、同社グループはファシリティマネジメント事業も手がけており、不動産の賃貸や業務用不動産の運営を行っています。このセグメントでは、太陽光発電による電気の販売も含まれており、エネルギー供給の分野にも進出しています。
京都機械工具の事業は、これらの事業セグメントを通じて、多岐にわたる産業に対して高品質な製品とサービスを提供しています。工具製造から不動産運営まで、同社グループは幅広いビジネスモデルを展開し、様々な顧客ニーズに応えていることが伺えます。
経営方針
京都機械工具は、2022年度から2030年度を目途に、長期ビジョン「KTC vision 2030」を策定し、その達成に向けた成長戦略を展開しています。このビジョンの基本方針は、「社会の期待を超えたツールで、人の能力を拡張し、世の中の安全を創り出す」というものです。同社はこのビジョンを実現するため、9年間を3フェーズに分け、3年ごとの中期経営計画を実行しています。
第1フェーズとなる2022年度から2024年度の中期経営計画では、「つながる&見える化で、新たなモビリティ ファクトリー インフラを攻略する」という基本方針のもと、工具事業を核に新たな成長戦略を展開しています。特に、TRASAS戦略(工具のスマートビジネス戦略)の推進に注力し、開発機能及びシステムインテグレーションサービスの強化を図っています。
また、同社グループは、営業利益率を重要な指標と位置づけ、2024年度に営業利益率10%の達成を目標に掲げています。これは、営業基盤の拡大を通じて企業価値の継続的な拡大を図るためです。
経営戦略の一環として、同社は「もの」から「こと」への領域拡大を加速させ、お客様の多様化するニーズに対応しています。これには、TRASASシリーズのような統合的作業管理ツールの展開や、ものづくりのIoT化推進などが含まれます。さらに、ESG経営や人材育成、職場環境整備の推進にも力を入れており、サステナビリティの深化を図っています。
京都機械工具は、これらの戦略を通じて、社会の安全を創り出し、持続可能な成長を目指しています。