神鋼鋼線工業【5660】 スタンダード(内国株式)

特殊鋼線関連事業ではPC鋼線やばね用鋼線、鋼索関連事業ではワイヤロープ製品、エンジニアリング関連事業では架設用部材の製造販売、その他に不動産賃貸を展開。

神鋼鋼線工業【5660】 スタンダード(内国株式)

特殊鋼線関連事業ではPC鋼線やばね用鋼線、鋼索関連事業ではワイヤロープ製品、エンジニアリング関連事業では架設用部材の製造販売、その他に不動産賃貸を展開。

事業内容

神鋼鋼線工業は、特殊鋼線関連事業、鋼索関連事業、エンジニアリング関連事業、およびその他の資産活用事業を展開している企業です。同社グループは、神鋼鋼線工業を含む親会社、子会社7社、関連会社3社で構成されています。

特殊鋼線関連事業では、PC関連製品(PC鋼線、PC鋼より線、ケーブル加工製品など)やばね・特殊線関連製品(ばね用鋼線、めっき鋼線、ステンレス鋼線、特殊金属線など)の製造販売を行っています。これらの製品の主要原材料は、親会社の神戸製鋼所から購入し、製造販売は神鋼鋼線工業が担当しています。一部の工程作業は、神鋼鋼線ステンレス株式会社、コウセンサービス株式会社、尾上ロープ加工株式会社、株式会社ケーブルテックに委託されています。

鋼索関連事業では、ワイヤロープ製品(一般ロープ、特殊ロープ、鋼より線、ステンレスロープなど)の製造販売を手がけています。こちらも原材料は神戸製鋼所からの購入で、製造販売は神鋼鋼線工業が行い、尾上ロープ加工株式会社、テザックエンジニアリング株式会社に一部工程を委託しています。

エンジニアリング関連事業では、架設・緊張用部材及び機器、線材三次加工製品などの製造販売を展開しており、コウセンサービス株式会社、尾上ロープ加工株式会社に製品製造の一部を委託しています。

その他の事業としては、不動産の賃貸などの資産活用事業を行っています。これらの多岐にわたる事業を通じて、神鋼鋼線工業は幅広い産業分野に貢献しています。

経営方針

神鋼鋼線工業は、中期経営計画「Go To Next神鋼鋼線~2025~」を策定し、環境変化に適応し持続的に成長できる企業基盤の構築を目指しています。同社は、社会的価値の向上、従業員エンゲージメントの最大化、安定収益の継続達成を三つの柱として掲げています。特に、SDGsを中心とする社会課題の解決に向けた事業やサービスの展開、企業理念の浸透や働きがい・働きやすさの追求、連結業績-経常利益15億円以上、ROS5%以上の継続達成を目標にしています。

事業環境としては、新型コロナウイルス感染症の影響縮小や社会経済活動の回復が期待される一方で、地政学リスクの長期化や金融資本市場の急激な変動、原材料価格やエネルギー価格の上昇など不透明な状況が継続しているとしています。

対処すべき重点課題として、新たな需要開拓やコスト競争力向上に取り組むこと、原材料価格やエネルギー価格、運送費等の上昇に応じた販売価格改定の強化が挙げられています。特殊鋼線関連事業では、民間分野の強化や新分野での用途展開、工場コストの削減を目指しています。鋼索関連事業では、特定分野に特化した営業組織の設置や海外展開の推進、新規顧客の開拓を進めています。エンジニアリング関連事業では、新設橋梁への技術的差別化や橋梁ケーブルメンテナンスのスタンダード確立、耐震ケーブルブレースの市場浸透を図っています。

これらの戦略を通じて、神鋼鋼線工業は持続可能な社会の実現に貢献し、なくてはならない価値を提供し続けることを目指しています。