事業内容
新報国マテリアルは、主に特殊合金素形材の製造販売と不動産賃貸を行っています。特殊合金事業では、半導体やフラットパネルディスプレイ(FPD)製造装置向けの低熱膨張合金鋳物や、鉄鋼業界向けの高温高強度合金鋳物を製造・販売しています。これらの製品は、同社の鋳造工場や外注メーカーで製造され、高い付加価値を持っています。
また、新報国マテリアルは、同社ブランドの素形材を製造し、機械加工や熱処理、鍛造、圧延などの処理を施した精密加工製品を提供しています。これには、半導体やFPD製造装置用の部品や、鍛圧製品(棒材やワイヤーなど)が含まれます。これらの製品は、同社の鋳造工場や外注メーカーで製造されています。
不動産賃貸事業では、新報国マテリアルは本社工場跡地などの賃貸を行っています。この事業は、同社の資産を活用し、安定した収益を得ることを目的としています。なお、これらの事業に関連する主な関係会社は存在しないとされています。
経営方針
新報国マテリアルは、持続的成長を目指し、独創的な金属材料技術を活用して先端技術の基盤を支えることを掲げています。同社は、特に半導体業界とフラットパネルディスプレイ(FPD)業界への依存度が高く、これらの市場動向が経営成績に影響を与える可能性があります。
同社の成長戦略の一環として、売上100億円企業への成長を目指しています。具体的には、社会に不可欠な存在となり、顧客や社会から信頼され、株主から支持される企業を目指しています。また、インバー合金のグローバルニッチトップを目指し、製品ラインナップの拡充や世界の最先端半導体製造装置メーカーへの販売を推進しています。
研究開発においては、インバー特性の原理機構の解明や特殊環境対応インバー合金の開発に注力しています。これにより、同社は新たな市場ニーズに応える製品を提供し、競争力を高めることを目指しています。
製造技術の革新も重要な戦略の一部です。鋳造、3Dプリンティング、鍛造の3本柱を確立し、金属3D積層造型への大型投資を行っています。また、AIを活用した鋳造工程の省力化・自動化を進め、効率的な生産体制を構築しています。
販売戦略では、急拡大する半導体およびFPD産業への対応を強化し、インバー合金の世界展開を進めています。さらに、航空・宇宙・環境分野への新規参入を図り、新たな市場での成長を目指しています。