ビーイングホールディングス【9145】 スタンダード(内国株式)

物流事業では3PL・4PLを展開し、その他事業ではタクシー運行やシステム開発、保険代理業などを手がける。

ビーイングホールディングス【9145】 スタンダード(内国株式)

物流事業では3PL・4PLを展開し、その他事業ではタクシー運行やシステム開発、保険代理業などを手がける。

事業内容

ビーイングホールディングスは、物流事業とその他の事業セグメントを持つ企業です。物流事業では、物流センターの運営やコンサルティングを行い、3PL(サードパーティロジスティクス)と4PL(フォースパーティロジスティクス)を展開しています。これにより、顧客の物流センターの輸送、保管、包装、荷役、流通加工、情報システムの構築を一貫してサポートしています。

ビーイングホールディングスの物流事業は、北陸地方を中心に展開し、東海、近畿、関東、東北地方へと事業エリアを拡大しています。物流センターは全国に59拠点あり、食品、医薬品、化粧品、日用品の小口物流に強みを持ち、卸売企業やコンビニエンスストア、スーパーマーケット、ドラッグストアの物流センター運営を受託しています。

同社は、物流システムの開発にも力を入れており、WMS(倉庫管理システム)、TMS(輸配送管理システム)、PMS(生産性管理システム)、DMS(庸車管理システム)を自社開発またはメーカーと協働して開発しています。これにより、顧客の特性に合わせたオリジナルの物流システムを構築することが可能です。

その他の事業セグメントでは、旅客事業、不動産業、システム開発、保険代理業、自動車整備業、燃料販売業を展開しています。具体的には、株式会社オリエンタルがタクシーやバスの運行を行い、株式会社Gappaがシステム開発を担当しています。また、株式会社ベプロが保険代理業を、株式会社田川自動車が自動車整備を行っています。

ビーイングホールディングスは、物流業界において「運ばない物流」を提案し、物流の合理化を進めています。物流センターの運営では、地域の雇用を考慮し、全自動化ではなく人を補助する仕組みを重視しています。また、配送業務では「店舗カルテ」を作成し、配送先の詳細情報を管理することで高品質な配送を実現しています。

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経営方針

ビーイングホールディングスは、企業理念「-BEING-存在しつづける」を掲げ、物流事業を通じて社会インフラの提供を目指しています。同社は「リアルロジスティクス」の体現を目指し、時代に合わせた社会システムのイノベーションを推進しています。マーケティングコンセプトとしては、「ロジスティクスのプロフェッショナルたれ」などを掲げ、価値あるサービスの提供に注力しています。

同社の中長期的な成長戦略は、卸売業者の物流センターの下請けから、卸売・小売業者向けの3PL事業者への移行を進めることです。1:Nの全体最適な物流サービスを提供し、消費者向けの物流を強化しています。また、サプライチェーンの全体デザイン力を拡充し、データネットワークセンターの構築を目指しています。

技術革新への対応として、ビーイングホールディングスはAIやIoTを活用した省力化設備の導入を進めています。物流ビジネスの研究開発においては、DtoCやオムニチャネルに対応するための技術開発を重視しています。これにより、物流業界の変革に対応し、新しい価値を創造しています。

同社は、持続可能な社会の実現に向けて、2050年のカーボンニュートラルを目指しています。Scope1および2の排出量削減を進め、2030年度までに2019年度比48%削減を目標としています。また、サプライヤーエンゲージメントを通じて、Scope3の排出量削減にも取り組んでいます。

ビーイングホールディングスは、物流業界の2024年問題に対応するため、ドライバーの労働時間管理を強化しています。2019年から段階的に上限時間を引き下げ、2023年10月からは月間時間外労働時間75時間以内を目標としています。将来的には年間720時間以内を目指し、労働環境の改善を進めています。