VALUENEXは、東京都文京区に本社を置く企業で、100％子会社のVALUENEX, Inc.（米国カリフォルニア州メンロパーク市）と共に事業を展開しています。同社は、大量の情報を「信頼性」「俯瞰性」「客観性」「正確性」「最適性」の5つの視点で融合し、価値を創造することを理念としています。

VALUENEXの事業は、創業者である中村達生氏が開発したアルゴリズムを基盤にしたビッグデータ解析ツールの提供と、それを用いたコンサルティングサービスおよびレポート販売です。これらは単一のアルゴリズムから派生した事業であり、総称してアルゴリズム事業と呼ばれています。

同社のASPサービスには、VALUENEX Radarというライセンスサービスがあります。これは、Documents、Patents DB、Scopeという3つのパッケージで提供され、文書情報や特許データを解析し、可視化するツールです。これにより、ユーザーはデータを俯瞰的に理解し、定量的な評価を行うことができます。

VALUENEX Radar Documentsは、最大10万件の文書情報を解析し、内容の類似度に基づいて整理します。これにより、全体像の把握や定量的な評価が可能です。特許情報を解析する場合、技術的に成熟している分野や未開拓の分野を特定することができます。

VALUENEX Radar Patents DBは、特許データベースを有し、特許に限定した解析を行います。Scopeは、特定の特許に類似する特許を確認するためのツールで、新規事業や潜在市場のアイデアを練る際に活用されます。これらのツールは、日本語、英語、中国語に対応しています。

VALUENEXの顧客は、化学、電気、自動車、機械、エネルギーなどの業界を中心に、データドリブンな意思決定を進める企業です。経営者から現場まで、幅広い層で利用されています。

同社は、国内外でセミナーやイベントに参加し、新規顧客の開拓を行っています。VALUENEX, Inc.もグローバルベースでの販売活動を展開しています。

コンサルティングサービスでは、VALUENEX Radarを活用した分析のスコープの検討やデータセットの作成、俯瞰図の解釈などを顧客に代わって行います。調査コンサルティングとコーチングの2つの形態があり、顧客のニーズに応じたサービスを提供しています。

レポート販売では、VALUENEX Radarを用いて解析したレポートや書籍を提供します。企業情報やマーケット情報を基にした短期かつ簡易なレポートが特徴です。

VALUENEXは、独自のアルゴリズムを活用し、持続的な成長を目指しています。このアルゴリズムは、自然言語処理や類似性評価、可視化技術を駆使し、情報から新たな知識を創造することをミッションとしています。VALUENEXは、この技術をライセンス提供やコンサルティングなど多様な形で事業化し、成長を推進しています。

同社の成長戦略は、アルゴリズムを活用できる企業とのコラボレーションを通じて新市場を創出することです。特に、ビッグデータを持ちながら解析に課題を抱える企業との協業を想定しています。これにより、VALUENEXは自社のリソースを補完し、成長性を飛躍的に高めることを目指しています。

VALUENEXは、売上高と経常利益を成長性と収益性の指標とし、企業価値の向上を重視しています。ビッグデータ市場の成長を背景に、AI技術の進展とデジタルトランスフォーメーションの波に乗り、同社の解析技術は今後も大きな需要が見込まれています。

新規事業分野の開拓も重要な課題です。VALUENEXは、知的財産権分野を中心に、マーケティング、投資、医療、法曹など多様な分野への展開を図っています。また、VALUENEXブランドの強化を目指し、認知度向上に努めています。

人材の確保と育成も成長の鍵と考え、社内コミュニケーションの活性化や人事評価制度の整備を進めています。さらに、海外展開の強化を図り、特に米国市場での事業拡大を目指しています。内部管理体制の強化も進め、業務効率化と法令遵守を徹底しています。