Avalara, Inc.【AVLR】 NYSE

Avalara, Inc.【AVLR】 NYSE

事業内容

事業内容

Avalara, Inc.(アバララ)は、適用税率の決定、税金の決定と徴収、申告書の作成と提出、税金の送金、税務記録の維持、コンプライアンス文書の管理などの業務を自動化するソフトウェアやサービスを提供している。あらゆる規模の企業は、Avalaraの税務管理SaaSを通じてコンプライアンス遵守の負担を軽減することが可能となる。

事業環境・ミッション

デジタル商取引と国際貿易の台頭と、常に変化する課税と 地方、地域、州、国の税務当局によって課せられる報告義務は、とてつもなく複雑で負担の大きいものとなっている。より具体的に言えば、消費税、付加価値税、販売税、宿泊税、通信税など連邦税や州・地方税ごとの複雑なタックスコンプライアンスの履行が求められているのである。さらに、税の規則や規制は頻繁に変更され、直観的ではなく、また課税地域間で一貫性のないものであるため、非常に複雑なものとなっているのが現状である。

Avalara, Inc.の使命は、企業がコア業務に集中できるように、この課題に対するソリューションを提供することである。納税義務を遵守しなければ、当然、罰金が徴収されることになるが、Avalara, Inc.は、税務コンプライアンスについて企業が心配することなく、事業に集中できるようにするために事業を展開している。Avalara, Inc.では、課税可能性の判定、識別のプロセスを自動化することで、正確性と効率性を向上させるために設計されたクラウドベースのソリューションを提供している。

実際、特に米国において、小規模企業は課税対象の税金の計算、納付・還付、納税記録の管理などの税務作業を未だに紙で手作業で行っていることが多いことから、Avalara, Inc.の取引ボリュームに応じたサブスクリプションサービスを利用することで、税務コンプライアンスを自動化することで、かなりの効率化(と従来の担当者の人件費の削減)を実現することができている。

製品・サービス・ビジネスモデル

Avalara, Inc.のソフトウェアは全てクラウド上で機能する。そのため、インターネット接続を介してリアルタイムで税計算を行うことができ、顧客自身の財務・請求・電子商取引またはPOSシステム内のデータを利用することができることが特徴である。したがって、Avalara, Inc.のサービスを利用するために追加的にデバイスなどを購入する必要はない。

Avalara, Inc.の収益を生み出す中心的なプラットフォームである「Avalara Compliance Cloud」は、POS端末、会計システム、CRM(Salesforceなど)、主要ERPシステム、サブスクリプションサービス、ECなど、600以上の他社の業務アプリケーションとの事前構築された統合を行うことができるため、それによってカスタムコストが削減され、取引データをクラウド上で一元管理することができるようになり、企業の税務情報を1つのクラウドベースのプラットフォームで包括的に扱うことができるようになる。

Avalara, Inc.の戦略的優位性は、純収益の維持率にも表れているように、長期的な顧客との関係にある。小規模企業からフォーチュン100に選出されている企業まで、あらゆる業種・規模の企業が当社のソリューションを利用しており、そこから継続的に収益を得ることでビジネスが成り立っている。税に関する業務(税務コンプライアンス)は企業が様々な税金を払わなければならない以上、無くなるということはない。むしろ、企業は戦略的に税に関する業務を行うことによって、必要以上にこれらの業務にリソースを割かずに済むようになる。

Avalara, Inc.の収益の大半(80%以上)は、米国に所在する顧客によって生み出されているが、欧州、南米、アジアでの税務コンプライアンスもサポートしており、国際的なプレゼンスを拡大するよう、投資を行うことを予定している。

Avalara, Inc.では、主にサブスクリプションベースでソリューションを販売している。費用対効果の高いデジタルマーケティング戦略を用いることで、多くの潜在顧客をターゲットとすることができ、予測分析を用いて最初に適格性を確認を行うことで、その企業にあったソリューションを提案できるように努めている。新規および既存の顧客への販売の大半は、電話による直接販売であり、対面販売は最小限に抑えている。特に大規模で複雑なニーズを持っている顧客に対しては、対面販売を行う場合もある。


2019年12月期 Annual Report FORM 10-K(提出日:2020年2月28日)

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