神東塗料【4615】 スタンダード(内国株式)

合成樹脂塗料の製造販売、防疫薬剤及び工業用殺菌剤の受託生産を手がける。

神東塗料【4615】 スタンダード(内国株式)

合成樹脂塗料の製造販売、防疫薬剤及び工業用殺菌剤の受託生産を手がける。

事業内容

神東塗料及びそのグループ企業は、塗料事業と化成品事業の二つの主要なセグメントを中心に事業を展開しています。

塗料事業では、合成樹脂塗料などの製造販売を行っており、その製品の一部はシントーファミリー株式会社、株式会社北海道シントー、株式会社九州シントー、株式会社早神などの子会社を通じて販売されています。また、ジャパンカーボライン株式会社や神東アクサルタコーティングシステムズ株式会社からの受託生産も行い、これらの企業に製品を供給しています。海外では、PT. Shinto Paint Manufacturing Indonesia、神東艾仕得塗料系統股份有限公司、TOA-SHINTO(THAILAND)CO.,LTD.などの子会社や関連会社が現地で合成樹脂塗料の製造販売を手掛け、神東塗料はこれらの企業に技術指導を提供しています。さらに、塗料の調色業務は子会社のシントーサービス株式会社に委託されています。

化成品事業においては、住友化学株式会社の子会社である住化エンバイロメンタルサイエンス株式会社から防疫薬剤及び工業用殺菌剤の受託生産を行っています。

これらの事業を通じて、神東塗料グループは幅広い製品とサービスを提供し、多様なニーズに応えることで事業を展開しています。

経営方針

神東塗料及びそのグループ企業は、塗料事業と化成品事業を核として、高品質かつ高機能な製品とサービスの提供を通じて、顧客志向の組織を構築し、社会の発展に貢献しています。同社は、国内市場の構造的な縮小や保護貿易主義の広がり、原材料価格の上昇など、厳しい市場環境に直面しています。これらの課題に対処するため、既存製品の改良、事業範囲の拡大、ITツールの導入による生産性向上など、多角的な戦略を推進しています。

2021年3月期からの3年間を準備フェーズと位置づけ、2023年3月期の連結売上高営業利益率を4.7%まで引き上げることを目標とした中期経営計画を策定しました。しかし、コロナ禍の影響や原材料価格の高騰により、計画の達成は困難な状況にあります。さらに、品質不適切行為を受け、品質保証体制やコンプライアンス・ガバナンス体制の見直し、信頼回復が急務となっています。

これらの課題に対応するため、神東塗料は再発防止策の実施に取り組んでおり、社内外からの監視体制を強化しています。具体的には、品質コンプライアンスに関する考え方の変革、品質保証・品質管理部門の独立性確保と増強、社内規程の見直し、コンプライアンス研修の充実・強化など、多岐にわたる施策を進めています。

今後、神東塗料は、これらの取り組みを通じて、企業風土改革・会社体質改善を主軸とした次期中期経営計画を策定し、新たな成長戦略を推進していく予定です。同社は、経営陣が先頭に立ち、全従業員が一丸となって、信頼回復と事業の持続的な成長を目指しています。