事業内容
日本ペイントホールディングスは、塗料・コーティング事業を中心に展開しています。具体的には、自動車用、汎用、工業用、ファインケミカルなどの塗料の製造・販売を行っています。また、塗料周辺事業として接着剤などの関連製品の製造・販売も手がけています。
同社はアジア地域での事業拡大を目指し、1962年にWuthelam社と提携し、シンガポールで合弁事業を開始しました。その後、タイやマレーシア、中国などアジア各国へ進出し、アジア地域でトップクラスのシェアを獲得しています。2021年にはWuthelamグループとの合弁事業を完全子会社化しました。
日本ペイントホールディングスは、連結子会社245社、持分法適用会社8社を持ち、グローバルに事業を展開しています。日本国内では、日本ペイント・オートモーティブコーティングス株式会社や日本ペイント株式会社などが主要な子会社として活動しています。
NIPSEAセグメントでは、中国、韓国、シンガポール、マレーシア、タイ、トルコ、インドなどで塗料・コーティング事業を展開しています。Nippon Paint (China) Company Limitedなどが主要な子会社として活動し、塗料製造販売会社や研究開発会社を含む多くの企業が関連しています。
DuluxGroupセグメントでは、オーストラリアを拠点に汎用塗料や工業用塗料の製造・販売を行っています。DuluxGroup Limitedを統括会社とし、製造販売会社や販売会社などがその傘下にあります。
米州セグメントでは、Nippon Paint (USA) Inc.を中心に、自動車用塗料や汎用塗料の製造・販売を行っています。自動車用塗料の製造販売会社が主に活動しており、米州地域での事業を支えています。
特集記事
経営方針
日本ペイントホールディングスは、株主価値の最大化(MSV)を経営の唯一のミッションとし、持続的な成長を目指しています。同社は、顧客や取引先、従業員、社会への責務を果たした上で、残存する株主価値を最大化することを重視しています。
同社の成長戦略は「アセット・アセンブラー」モデルに基づいています。このモデルは、オーガニックとインオーガニックの両方で持続的なEPSの積み上げを目指し、グローバルにローリスク・グッドリターンのアセットを積み上げることを重視しています。
日本ペイントホールディングスは、地域特性を活かした「自律・分散型経営」を推進しています。各地域の市場特性を理解し、パートナー会社のマネジメントが自律的に成長する体制を整えています。これにより、グループ内でのシナジーを最大化し、株主価値の向上を図ります。
中期経営計画では、2024年4月に「アセット・アセンブラー」モデルの優位性を再確認し、EPSの持続的な成長を目指しています。売上収益で8~9%、EPSで10~12%の成長を目標とし、M&Aを通じて安全かつ継続的にEPSを積み上げる方針です。
同社は、積極的なM&Aを通じて市場シェアを拡大し、強いブランド力と優秀な経営陣を持つ企業をターゲットにしています。これにより、EPSの成長を実現し、株式市場からの信頼を獲得することを目指しています。
サステナビリティへの取り組みも重要視しており、環境、安全、人とコミュニティ、イノベーション、ガバナンス、調達の5つのグローバルチームを構成しています。これにより、サステナビリティとビジネスの結びつきを強化し、持続可能な成長を支えています。