事業内容
大幸薬品は、医薬品事業、感染管理事業、その他事業の3つの事業セグメントを展開しています。これらの事業は、国内外の子会社を通じて運営されています。
医薬品事業では、「正露丸」や「セイロガン糖衣A」といった一般用医薬品を製造・販売しています。国内では薬局やドラッグストアを通じて販売し、海外では香港、中国、台湾などで子会社を通じて展開しています。
感染管理事業では、二酸化塩素特許技術を活用した「クレベリン」ブランドの製品を提供しています。これらは一般消費者だけでなく、公共機関や医療施設など幅広い顧客に向けて販売されています。
その他事業では、医薬品の製造過程で生じる副産物を利用した入浴液や園芸用木酢液の製造・販売を行っています。これにより、資源の有効活用を図っています。
経営方針
大幸薬品は、「自立」「共生」「創造」を基本理念とし、健康社会の「ないと困る」を追求することをスローガンに掲げています。この理念のもと、同社は持続的な成長を目指し、売上高や営業利益の成長性を重視しています。また、資本効率の向上を図り、株主利益の最大化を目指しています。
医薬品事業では、国内市場の高齢化に伴うセルフメディケーションの推進により、一般用医薬品の市場拡大が期待されています。主力製品「正露丸」の需要に応えるため、吹田工場と京都工場の2工場体制を維持し、生産体制の最適化を図っています。海外市場では、中国本土や香港、台湾での販売を強化し、現地の販売代理店との連携を深めています。
感染管理事業では、「クレベリン」の信頼回復を目指し、二酸化塩素の有効性や安全性に関するエビデンスを強化しています。市場の不確実性に対応するため、広告宣伝費のコストコントロールを強化し、収益性の改善を図っています。
財務体質の改善においては、新株予約権の行使完了や資産売却を通じて進展しています。医薬品事業と感染管理事業の採算性改善に加え、事業規模のスリム化を通じて固定費を圧縮し、収益体質の強化を目指しています。