Arcimoto, Inc.【FUV】 NASDAQ

Arcimoto, Inc.【FUV】 NASDAQ

事業内容

沿革・会社概要

Arcimoto, Inc.は、米国オレゴン州ユージーンに本社を置く、2人乗り3輪電気自動車の製造・販売企業である。Arcimotoは、「FUV(ファン・ユーティリティ・ビークル)」と呼ぶ、2人乗り3輪電気自動車の設計・開発・製造・販売・レンタルを行っている。

Arcimotoは、10年の歳月をかけて、8世代に渡る3輪電気自動車のプラットフォームの開発と改良に取り組んできた。Arcimotoは、2007年にオレゴン州でWTP Incorporatedとして設立され、2011年にArcimoto, Inc.に社名変更した。

2017年に新工場「AMP」を引き取り、全従業員が移転して操業を開始した。2019年に、リテール車両の製造と販売に必要なコンプライアンステストを行い、リテール生産用にスケーラブルで自動化された垂直統合型の製造工場を開設した。FUVのリテール生産を開始し、フロリダ州キーウェストにある初のレンタル・フランチャイジーに最初の車両を納入した。

同年、フリート業界をターゲットとした『Rapid Responder』と『Deliverator』のプラットフォームコンセプトを発表し、製品ポートフォリオを拡大した。

製品・サービス

Arcimotoでは、「Arcimotoプラットフォーム」をベースに、3つの車両製品を開発している。それぞれ異なる市場セグメント向けだが、3つの製品の構成部品は約90%が同じである。

Arcimotoの主力商品は、FUV(ファン・ユーティリティ・ビークル)である。FUVは、スリリングな乗り心地、優れた操縦性、2人乗りの快適性、高効率駐車スペース(1台の駐車スペースに3台分の駐車が可能)を実現している。2020年3月31日時点では、4,285台のFUVの予約注文があった。

完全なゼロエミッション、バッテリーのみの3輪電動モーターサイクルとしての適合性が実証され、EPA(合衆国環境保護庁)から2019年モデルイヤーの適合証明書が発行された。

『Rapid Responder』

完全電気式の『Rapid Responder』は、従来のエンジン車の数分の1のコストと環境負荷を実現するため、専門的な緊急搬送、セキュリティ、法執行サービス用途に設計されている。

従来の消防車や大型自動車を使用している米国内の5万以上の消防署をターゲットにしていたが、今後はキャンパスセキュリティや法執行機関向けのソリューションとしても販売していく予定である。

Arcimotoは、ユージン・スプリングフィールド市消防局とのパイロットプログラムで『Rapid Responder』のテストを実施しており、2020年に最初の量産車を納入することを目標としている。

『Deliverator』

『Deliverator』は、商品をより迅速、効率的、かつ手頃な価格で必要な場所に届けるために設計された完全電気式のラストマイル配送ソリューションである。ピザ、食料品、冷蔵品から小包まで、幅広い商品を運ぶためにカスタマイズできるようにすることを計画している。Arcimotoは、2020年に最初の量産型『Deliverator』の納入を目指している。

自動運転Arcimoto

Arcimotoの長期的な目標は、ロボット駆動の世界に向けて、低コストで最も効率的な「ラストワンマイル」の人と物の輸送ソリューションを市場に提供することである。Arcimotoのプラットフォームの電子機器は、駆動、ブレーキ、操舵のコマンドをワイヤーで行うことができるため、自動運転技術を迅速に展開できるようになっている。

販売・流通モデル

Arcimotoの初期モデルは、Arcimotoの技術者または公認技術者によるオンデマンドやオンサイトの車両サービスとなる。車両の大部分は、地理的に比較的工場の近くに位置するため、西海岸でのリリースでは、オンデマンドサービスが主なモデルとなっている。顧客は、Arcimotoのモバイルアプリや、24時間対応のサービス番号に電話して配車を依頼する。

レンタル・フランチャイズモデルでは、見込み客は購入前に実際の商品を直接体験することができる。レンタルモデルはフランチャイズ化が容易であり、個人や小規模事業主でもレンタル店舗を運営することが可能である。Arcimotoは、フランチャイズコンサルタント会社と契約し、フランチャイズ開示書類を完成させている。米国33州でフランチャイズ承認を得ており、フロリダ州キーウェストで最初のフランチャイズ契約を締結している。


参照 10-K(提出日:2020年4月14日)

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