アテクト【4241】 スタンダード(内国株式)

樹脂特性及び生体物質の制御技術を基盤に、衛生検査器材、粉末射出成形(PIM)、半導体資材の製造・販売、不動産賃貸業を展開。

アテクト【4241】 スタンダード(内国株式)

樹脂特性及び生体物質の制御技術を基盤に、衛生検査器材、粉末射出成形(PIM)、半導体資材の製造・販売、不動産賃貸業を展開。

事業内容

アテクトとそのグループ企業は、樹脂特性及び生体物質の制御をコア技術として、複数の事業セグメントを展開しています。これには衛生検査器材事業、粉末射出成形(PIM)事業、半導体資材事業、そして不動産賃貸業が含まれます。

衛生検査器材事業では、食品、医薬品、化粧品の製造過程で必要とされる微生物汚染の確認用試薬や培地、ディスポーザブル容器などを製造・販売しており、その顧客は食品メーカー、臨床検査会社、製薬会社、環境試験会社、病院などです。

PIM事業では、金属やセラミックスの粉末と結着剤を混ぜ合わせ、射出成形後に脱脂・焼結工程を経て成形体を製造する技術を用いています。この技術は、特に超硬金属やセラミックスを複雑な形状に量産加工する際にメリットがあり、自動車の超耐熱金属加工やセラミックス製放熱部品(ヒートシンク)などの応用が期待されています。

半導体資材事業では、フラットパネルディスプレイや有機ELディスプレイ駆動用LSI、ICカード用LSIなどの情報電子機器部品の実装に用いられるTABテープやCOFテープといったテープ部材の保護資材であるスペーサーテープの製造・販売を行っています。これらの製品は、主に電子部品メーカーに直接販売されています。

さらに、アテクトは不動産賃貸業も手がけており、所有する敷地内にある空きスペースを完全に別スペースに仕切り、2021年12月から賃貸事業を開始しました。

これらの事業を通じて、アテクトグループは多岐にわたる産業分野において、その技術力と製品を提供し続けています。

経営方針

アテクトは、樹脂特性及び生体物質の制御をコア技術とし、衛生検査器材、粉末射出成形(PIM)、半導体資材事業、不動産賃貸業を展開しています。同社は、変化する事業環境に対応し、2021年6月に新たな中期経営計画「VISION25/30」を策定しました。この計画では、財務健全化、4大新製品の投入、成長事業への選択と集中、経営体制の刷新、ESG経営を基本方針として掲げています。

具体的な経営目標として、2025年度には連結売上高40億円以上(目標50億円)、連結営業利益5億円、連結営業利益率10%の達成を目指しています。これらの目標達成に向け、アテクトは新製品の投入や事業ポートフォリオの再編を進めています。

経営環境としては、材料価格の高騰や為替変動、アフターコロナでの衛生検査器材事業の成長確保、テレビ需要の回復などが課題とされています。これらに対応するため、アテクトは営業活動の強化や生産体制の柔軟化、新製品の投入による事業ポートフォリオの最適化を図っています。

また、同社はESG経営を推進し、事業活動を通じたSDGs達成への貢献も目指しています。これらの戦略的取り組みにより、アテクトは中長期的な企業価値の向上を目指しています。