株式会社ジェイ・エス・ビーは、不動産賃貸管理事業を主な事業セグメントとして展開しています。この事業では、特に学生を対象としたマンションの企画提案や賃貸運営、管理業務を行っています。ジェイ・エス・ビーは、オリジナル仕様の学生マンションを不動産オーナーに提案し、竣工後は一括借上げを行い、家賃保証を提供しています。

ジェイ・エス・ビーは、全国にわたる広範な事業展開を行っており、2024年4月時点で管理戸数は94,978戸、管理棟数は2,651棟に達しています。また、2024年10月現在、直営店舗数は87店舗で、各地域に店舗を展開しています。これにより、地域ごとのニーズに応じたサービス提供が可能となっています。

同社は、学生マンションの企画提案や運営業務の受託を行い、建築会社や設計事務所、金融機関などからの紹介を通じて不動産オーナーに提案を行っています。運営管理委託方式では、賃料定額型や委託型の方式を採用し、安定した収益を確保しています。また、学生マンションの自社開発も行い、独自の仕様で他社との差別化を図っています。

不動産仲介業務では、株式会社ジェイ・エス・ビー・ネットワークが学生向け、社会人向け、高齢者向けの仲介業務を行っています。特に学生向けでは、卒業時期に合わせた入退去管理を行い、空室を抑える工夫をしています。また、留学生向けの仲介業務も行い、国際的なニーズに応えています。

建物メンテナンス業務や入居者管理業務も重要な事業の一部です。ジェイ・エス・ビーは、不動産オーナーから受託した業務を株式会社ジェイ・エス・ビー・ネットワークに再委託し、効率的な運営を行っています。家賃債務保証業務も提供し、リビングネットワークサービス株式会社が賃借人に対して家賃債務保証を行っています。

その他の事業として、学生支援サービスや日本語学校事業、不動産販売事業を展開しています。学生支援サービスでは、企業の採用活動を代行し、学生の就職活動をサポートしています。日本語学校事業では、留学生向けの日本語教育を提供し、生活サポートも行っています。不動産販売事業では、取得した不動産を第三者に売却し、賃貸収益を得ています。

株式会社ジェイ・エス・ビーは、長期ビジョン『Grow Together 2030』を掲げ、持続的な成長を目指しています。このビジョンのもと、同社は「安心・安全・快適・環境・健康・福祉」に配慮した生活空間の創造を経営理念とし、特に若者の育成を通じて魅力的な社会の実現を目指しています。

中期経営計画『GT02』では、「両利きの経営」と「社員全員の経営」を基本方針とし、人間性とテクノロジーの融合による独自の価値創出に注力しています。多様性の尊重と相互結合を促進し、イノベーションとデジタルテクノロジーを組み合わせることで、すべてのステークホルダーに新たな価値を提供することを目指しています。

ジェイ・エス・ビーは、人的資本への投資を重視し、創造的な組織への進化を図っています。社員のロイヤリティ向上や組織エンゲージメントの強化を通じて、経営層及び後継者の育成計画を実施しています。また、DX戦略を推進し、関連ベンチャーへの投資やCVCの組成を通じて知的資本の強化を図っています。

ブランドと顧客基盤の構築にも注力し、最高のエンゲージメントを持つチームが顧客の成功体験を支援しています。顧客ロイヤリティを確立し、顧客が他者に推奨する状態を目指しています。さらに、オープンイノベーションやM&Aを活用し、成長時間の短縮を図っています。

『GT02』では、業務改革を最重要項目とし、BPR、DX、BPOを三本柱として、人的資本・知的資本・気候変動・事業ポートフォリオに取り組んでいます。これにより、長期的かつ持続的な企業価値の向上を図り、学生マンション分野での唯一無二の存在を目指しています。