事業内容
ズームは、音楽用電子機器の開発と販売を主な事業としています。ズームグループは、ズーム本社と7つの子会社で構成されており、主にZOOM North America, LLC、Mogar Music S.r.l.、株式会社フックアップ、Sound-Service Musikanlagen-Vertriebsgesellschaft mbH、Sound Service U.K. Limitedなどが主要な販売拠点です。
ズームは「We're For Creators」という理念のもと、クリエイターがユニークな作品を創造できるツールを提供しています。製品は日本で開発され、中国や東南アジアのEMS企業に生産を委託しています。製品は各地域の販売代理店を通じて、楽器店や家電量販店、ネット通販業者に出荷されます。
ズームの製品は、ハンディオーディオレコーダー、デジタルミキサー/マルチトラックレコーダー、マルチエフェクター、プロフェッショナルフィールドレコーダー、ハンディビデオレコーダー、マイクロフォン、ボーカルプロセッサー、オーディオインターフェースなど多岐にわたります。これらの製品は、クリエイターやミュージシャンに高品質な音声・映像録音を提供します。
ズームのハンディオーディオレコーダー「essentialシリーズ」は、32bitフロート録音技術を採用し、簡単に高音質な録音が可能です。デジタルミキサー「LiveTrak L6」は、デュアルADコンバーターを搭載し、世界初の超小型デジタルミキサーとして注目されています。
マルチエフェクター「MS+シリーズ」は、ギターやベースの音色を多彩に変化させることができ、様々な楽器に対応しています。プロフェッショナルフィールドレコーダー「F8nPRO」は、映像制作やサウンドデザインに最適な高精度な録音を実現します。
ハンディビデオレコーダー「Q8n-4K」は、4K画質とハイレゾオーディオ録音に対応し、動画投稿やライブ配信に適しています。マイクロフォン「ZPC-1」は、スマートフォンと連携して高音質な録音を可能にします。
ボーカルプロセッサー「V3」は、ポッドキャストや動画配信に便利なデスクトップ型で、音声に多彩なエフェクトを加えることができます。オーディオインターフェース「UAC-232」は、32bitフロートフォーマットに対応し、リモートセッション端末「S6 SessionTrak」は、遠隔地間でのバンド合奏を可能にします。
ズームの子会社であるMogar Music S.r.l.、株式会社フックアップ、Sound-Service Musikanlagen-Vertriebsgesellschaft mbHは、それぞれの地域でズーム以外のブランドも取り扱っています。これにより、ズームは多様な製品ラインナップを提供し、世界中のクリエイターに支持されています。
特集記事
経営方針
ズームは、「世界中の人々を表現者にする」というビジョンを掲げ、クリエイター向けの高品質なオーディオ機器を提供しています。ズームは、クリエイターが自分らしく表現できる環境を整えることを目指し、製品の開発とブランド価値の向上に注力しています。
同社は、持続的な成長を目指し、売上高や営業利益、ROE、ROICを重要な経営指標としています。これにより、効率的な資金運用と適正な利益確保を実現し、株主の期待に応えています。
ズームは、楽器関連機器業界の変動に対応しつつ、クリエイター向け製品の拡充を図っています。既存の製品カテゴリーを維持しながら、新たな製品を投入することで、安定した事業基盤を確保し、成長を続ける戦略を採用しています。
同社は、効率化を重視し、開発標準化やプロモーション活動の最適化を進めています。また、AIやDXを活用した生産性向上を図り、収益率の強化を目指しています。これにより、競争力を高め、持続的な成長を支えています。
ズームは、2021年に株式会社フックアップを子会社化し、日米欧でのディストリビューション・ビジネスを強化しました。これにより、ズームブランドの成長とともに、第二の収益の柱を育成しています。
同社は、2024年度から2026年度までの中期経営計画を策定し、売上高220億円、営業利益22億円を目標としています。また、ROE10%以上、ROIC10%以上を目指し、資本効率性の向上を図っています。
ズームは、中国からの輸入品に対する追加関税に対応するため、生産拠点を中国外に移管する方針を採用しています。これにより、コスト上昇を抑えつつ、品質を維持し、競争力を確保しています。
同社は、人材確保と育成にも注力しています。インターンシップやOB訪問を強化し、芸術系大学からの採用を開始しました。また、社員のスキル向上を図るため、デザイン思考の外部研修を実施し、長期的な成長を支援しています。