事業内容
ビーグリーは、主に2つの事業セグメントを展開しています。1つ目はプラットフォームセグメントで、スマートフォンやタブレットの普及を背景に、インターネットを活用したユーザー課金サービスを提供しています。このセグメントでは、コミック配信サービス「まんが王国」や小説投稿サービス「ノベルバ」を展開し、クリエイターのコンテンツを配信する環境を整えています。
2つ目はコンテンツセグメントで、株式会社ぶんか社を中心に、女性向け漫画ジャンルに強みを持つ電子書籍や出版サービスを提供しています。このセグメントでは、デジタルとの親和性が高い作品制作を通じて、ユーザーに新たな感動を与えるコンテンツを創出しています。また、日本テレビ放送網株式会社との提携により、IP創出や利活用の拡大を図っています。
「まんが王国」は、スマートフォンやタブレット、PCで漫画を楽しめるサービスで、累計20億冊以上のダウンロードを達成しています。ユーザーはポイントを購入してコンテンツを利用し、ポイント購入と消費で最大50%還元を受けられます。また、無料で読める「じっくり試し読み」も提供し、ユーザーにお得感を提供しています。
ビーグリーは、著作権者から直接利用許諾を得ることで、電子未配信タイトルや絶版タイトルの配信をスムーズに行っています。また、柔軟な販促キャンペーンを実施し、著作権者と高収益分配を実現しています。これにより、ユーザーに多様なコンテンツを提供し、満足度を高めています。
コンテンツセグメントでは、ぶんか社がデジタル出版を推進し、ネットユーザーのトレンドに沿った作品を創作しています。これらの作品は「まんが王国」や他社電子書籍サービスで提供され、ビーグリーのプラットフォームセグメントで蓄積したデータやノウハウを活用して、ユーザーに支持される作品を創出しています。
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スマホ向けコミック配信「まんが王国」を展開するビーグリー、成長市場の中での戦略とは
経営方針
ビーグリーは、ファンとコンテンツを感動とともにつなげることを目指すコンテンツプロデュースカンパニーです。同社は、良質なコンテンツやクリエイターを発掘し、ユーザーが興味を持つ作品と出会えるサービスを提供することで、企業価値と株主価値の向上を図っています。
成長戦略として、ビーグリーは「まんが王国」を中心に電子書籍サービスの拡大を推進しています。人気作品だけでなく、知る人ぞ知る良作を提供し、ユーザーに楽しんでもらうことを目指しています。また、デジタルコンテンツの強化や紙出版の最適化を進め、グループ間のシナジーを活かした新規ジャンルの開拓を行っています。
ビーグリーは、日本テレビ放送網株式会社との提携を通じて、IP創出や既存IPの利活用を拡大し、コンテンツプロデュース機能を強化しています。これにより、コンテンツやクリエイターが世界規模で活躍できる環境を整え、事業展開を進めています。
同社は、2025年度までに売上高19,593百万円、親会社株主に帰属する当期純利益885百万円、ROE11.3%を目標としています。これらの指標を基に、経営方針の達成状況を客観的に判断し、企業価値の向上を目指しています。
ビーグリーは、電子書籍市場の拡大を背景に、競争が激化する中で「まんが王国」の差別化を進めています。ポイントプログラムやキャンペーン、AIレコメンド機能を活用し、ユーザー体験を向上させる施策を推進しています。
さらに、ビーグリーは優良・独自コンテンツの制作に注力しています。作家やクリエイターとのコネクションを活かし、ユーザーにヒットするコンテンツを生み出すことで、競合他社との差別化を図っています。
同社は、サービスと企業の認知度向上を目指し、プロモーション活動を積極的に展開しています。ユーザーや取引先、人材の獲得を効率的に進めるため、コーポレートブランドの強化に努めています。
ビーグリーは、有能な人材の育成と確保を重視しています。評価制度やインセンティブ制度を充実させ、積極的な採用活動と教育制度の整備を進め、組織全体での成長を支えています。