Salesforce、Slack買収を公表
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Salesforceが先ほど発表した2020年6〜8月期決算は、最終損益が10.8億ドルの黒字だった。
そのうち11億ドルは投資先の上場による投資リターンである。Salesforceの投資先ではSnowflakeが9月に上場し、株価が1日にして倍増した。
Salesforceの業績は以下の通り。
- 売上は前年比20%増の54.2億ドル(前回予想は上限52.5億ドル)
- 営業利益は同じく245%増の2.24億ドル
- 今期の売上予想を最大211.1億ドルに引き上げ
- 来期予想も新たに発表、255億ドルの売上予想
CEOのマーク・ベニオフは「大規模なエンタープライズ向けのソフトウェア企業で、これほどのペースで成長しているものは他にない」とアピール。
同時に、Slackの買収についても正式に開示した。来期予想には、Slackの売上として約6億ドルが算入されている。
SaaSの代表的企業として、Salesforceには安定収益が潤沢にある。一方、オーガニックな急成長を続けるのは年々難しくなるはずだ。売上の先行指標となるRPOは前年比17%増と、やや鈍化傾向である。
Salesforceは安定的なキャッシュフローを優良SaaSの買収に費やすことで、長期的な競争優位を高めることができる。Slackの買収も、そうした動きの一つと言えるだろう。
なお、買収総額は277億ドルになる見込み。Slackの株価は、11月10日から丸々80%ほど高騰した。