ISSの米露協力関係に暗雲 ウクライナ侵攻で
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ロシアのウクライナ軍事侵攻が宇宙産業に影響を及ぼす可能性が出てきた。ロシア国営宇宙開発企業ロスコスモスのドミトリー・ロゴジン社長は25日、自身のSNSで米国による経済制裁が国際宇宙ステーション(ISS)の安全運用を難しくすると主張した。
米国は経済制裁の対象に半導体などハイテク分野の対ロシア輸出規制を盛り込んだ。欧州各国や日本も追随する方針。軍事転用が可能な技術が制裁の焦点で、航空宇宙産業などに打撃を与える狙いがある。
一方、ISSは米露の協力で運用されており、今後の宇宙分野の連携に暗雲が漂う。ロゴジン氏はツイッターで「ロシアとの協力関係がなくなればISSは壊れ、落下していくだろう。それで良いのか?」などと懸念を表明した。
NASAはCNNの取材に「ISSの安全運用のためロスコスモスを含むパートナーとの国際協力を続けていく」とコメントした。
CNNによると、ISSにはNASAやロシア、欧州の宇宙飛行士が数人滞在。ISSの運用は米国側の電力やロシア側の推進システムなど各国のセグメントで成り立っており、両者を分離することはできないという。