2022年08月08日 17:07
2022年上半期主要スタートアップM&Aに選ばれた5件を考察。評価額の理由とは?

8月5日、スタートアップ情報プラットフォーム「INITIAL」の『Japan Startup Finance』の2022年上半期レポートが公開されました。

本記事では、同レポートで「主なスタートアップの被買収」として発表された5件のM&Aにフォーカス。各案件の概要と、高評価の獲得に至ったポイントを探ります。

ネオマーケティング×Zero:AI設計力でマーケ支援をパワーアップ

買い手:株式会社ネオマーケティング
売り手(対象会社):株式会社Zero
株式譲渡日:2022/1/20
譲渡価格:6億円

2019年11月の設立以来、顧客に対してAIアルゴリズムの設計・実装やソリューション提供を行ってきたZero。2期目にあたる2021年10月期は、売上高が前年比125%増を記録しました。

M&A前のZeroの株式は、創業者の加藤工汰氏が100%保有。創業以来、資金調達を経ることなく、M&Aイグジットに至ったようです。営業利益は、1期目の2020年10月期が5,100万円、2期目の2021年10月期は1億400万円。順調に業績を伸ばし、2年で6億円の評価額を獲得しています。

一方、買い手のネオマーケティングは、東証スタンダード市場に上場。「生活者起点」を掲げ、独自のフレームを活用したマーケティング支援を展開しています。クライアント企業のマーケティングプロセス全般をサポートでき、迅速にPDCAを回して結果に繋げられる点を強みに掲げています。

今回のM&Aの狙いについて、ネオマーケティングはプレスリリースに「クライアント企業のマーケティング活動やDX化におけるAI活用を推進し、データ分析における効率化や予測精度を高めることが可能になります」と記しています。

昨今、多くの企業でDXが叫ばれる中、需要予測などに役立つ貴重なデータが社内に散在していることが課題となっています。Zeroを仲間に迎え、この新たな課題に応えられる体制ができれば、ネオマーケティングが掲げるマーケティングの「トータルサポート」の強化につながるとの期待があるようです。

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