ヤマトHDの収益内訳を徹底的に視覚化する
ヤマトホールディングス

2016年3月期の営業収益は1兆4164億円、経常利益は694億円。

グループ全体は子会社47社、関連会社15社とともに構成され、「デリバリー事業」「BIZ-ロジ事業」「ホームコンビニエンス事業」「e-ビジネス事業」「フィナンシャル事業」「オートワークス事業」の6つを主な事業セグメントとしている。

各事業の主な概要は以下の通り。

デリバリー事業

宅急便、クール宅急便、宅急便タイムサービス、国際宅急便、ゴルフ・スキー・空港往復宅急便、超速宅急便、クロネコDM便、国内航空貨物輸送、時間便

BIZ-ロジ事業

ロジスティクス、メディカル製品物流サービス、メンテナンスサポートサービス、リコールサポートサービス、国際貨物一貫輸送サービス、海外生活支援サービス

ホームコンビニエンス事業

家財・家電の集配・セッティングサービス、引越・生活関連サービス、物品販売事業

e-ビジネス事業

システムの開発、システムパッケージの販売、物流情報サービス、情報セキュリティサービス

フィナンシャル事業

宅急便コレクト、ネット総合決済サービス、企業間流通決済サービス、総合リースサービス

オートワークス事業

車両整備事業、燃料販売、損害保険代理店業

その他

JITBOXチャーター便、シェアードサービス


連結従業員数の内訳

グループ全体の従業員196582名のうち、175460名がデリバリー事業に従事、89%の割合を占めている。


宅急便、クロネコDM便の取扱数量

宅急便の取扱数量はおよそ16億個から17億個に6.7%の増大。クロネコDM便は19億冊から15億冊に19.2%の減少となっている。

拡大する通販市場に対して、小さな荷物を格安に手軽に送れる「宅急便コンパクト」「ネコボス」の2つの新サービスを発売、複数のフリマサイトとの連携を進めている。


営業収益の内訳

事業セグメント別

収益1兆4164億円の事業セグメント別内訳。デリバリー事業でほとんど占めちゃうんじゃないかと思ったが、1兆1118億円で78%と、思ったよりは他の事業も大きい。

BIZ-ロジ事業が1068億円(7.54%)、ホームコンビニエンス事業が489億円(3.46%)、e-ビジネス事業が433億円(3.06%)、フィナンシャル事業が724億円(5.12%)、オートワークス事業が244億円(1.73%)を占めている。


各事業のさらに内訳も見てみる。報告書では内部売上を消去した上で構成比を出していたが、円グラフ作れなくなるのでそのまま合算している。

デリバリー事業

デリバリー事業の売上1兆1118億円のうち、宅急便が1兆円を売り上げ81%を占める。クロネコDM便は875億円(7%)、エキスプレスが428億円(3.5%)を売り上げている。

内部売上消去は1182億円。

BIZ-ロジ事業

BIZ-ロジ事業の売上1068億円のうち、貿易物流サービスが388億円(28%)、販売物流サービスが362億円(26%)、マルチメンテナンスが155億円(11%)、エクスポートファクトリーが43億円(3%)を売り上げている。

内部売上消去は302億円。

ホームコンビニエンス事業

ホームコンビニエンス事業セグメントの売上490億円のうち、ホームコンビニエンス(まぎらわしい)が421億円(65%)、ビジネスコンビニエンスが177億円(28%)、テクニカルネットワークが44億円(7%)を売り上げている。

内部売上消去は153億円。

e-ビジネス事業

e-ビジネス事業の売上433億円のうち、e-ロジソリューションが102億円、カードソリューションが94億円、ITオペレーティングソリューションが64億円、e-通販ソリューションが58億円、その他が465億円を売り上げている。

内部売上消去は352億円。ここまでくると割合を言う意味が。。ほとんどがグループ企業同士での取引ということかな。

オートワークス事業

オートワークス事業の売上は244億円で、そのうちトラックソリューションが472億円、その他が72億円。内部売上消去が300億円と、こちらもグループ企業間取引が多いみたい。

その他

その他事業の売上は84億円だが、JITBOXチャーター便の売上が75億円、その他のその他が525億円(これもまぎらわしい)。こちらも内部売上消去は516億円と、かなりでかい。


全体の感想として、当然ながらヤマトHDの事業はデリバリーが中心であるが、それを取り巻く5つの事業セグメントがグループ全体の事業を円滑化する形でバランスを取っているのかなという印象。