マンション向けセキュリティで市場シェア拡大「あいホールディングス」の安定収益モデル

今回取り上げる「あいホールディングス」は、マンション向けセキュリティシステム機器(高画質監視カメラ、IPカメラ管理システム、ネットワークレコーダー)などを手がける企業です。2007年にセキュリティ機器のドッドウエル・ビー・エム・エス社と精密機器のグラフテック社を統合して設立され、東京証券取引所に上場しました。
主力のセキュリティ機器分野では、マンション向け監視カメラシステムの提供を通じて堅実に顧客基盤を拡大してきました。とりわけ分譲マンションの管理会社との強固な関係性を背景に、既設マンションへの後付け導入を伸ばした結果、国内マンション棟数の約30%に当たる物件で同社システムが採用されています。
マンション管理組合向けに導入から保守まで一貫提供する「安心パック」商品も好評で、こうしたサービス志向が既存顧客の囲い込みにつながっています。一方で、賃貸マンションやアパート等を含めた全体では市場シェアは10%未満に留まっています。今回は、そんな同社の戦略について紹介します。