「障害のない社会」実現を目指すLITALICOの成長戦略。SaaSとリアル施設を両輪に拡大中

現代社会において、障害のある方への支援サービスは極めて重要な社会的・経済的意義を持っています。
日本では人口の約9.2%にあたる人々が何らかの障害を有し、障害福祉分野の公的支出は年間4兆円規模で年率8%のペースで拡大しています。誰もが自分らしく生きられる社会の実現は倫理的課題であると同時に、労働力確保や市場創出といった観点からもポテンシャルを秘めています。
こうした中で成長を続けているのが障害福祉サービス大手のLITALICO(リタリコ)です。同社は2005年の創業以来「障害のない社会をつくる」というビジョンを掲げ、現在では全国に300ヶ所以上の支援施設を運営。年間売上は約300億円に迫り、福祉×ビジネスの領域で際立った存在感を示しています。
LITALICO躍進の原動力が「プラットフォーム戦略」です。SaaSとリアルな福祉施設運営を組み合わせたビジネスモデルで、相乗効果によってサービス価値を高める狙いがあります。本稿では、そのプラットフォーム戦略の実像と成果、今後の展望について開示資料から紐解きます。