サイバーエージェントの企業価値について考える
サイバーエージェント

今日は、インターネット企業の中でも際立って安定した成長を続けているサイバーエージェントの企業価値について考えてみたいと思います。

はじめに断っておきますが、自分はファイナンスの専門家でもなんでもないので、ご指摘やマサカリについては歓迎します。

まず、あまり難しく考えずに過去のキャッシュフローの推移を調べてみます。

2015年と2016年のフリーキャッシュフローは100億円を超え、同社の過去に行ってきた事業投資が実ってきた期間だったと思います。

次に、今後5年間のサイバーエージェントのフリーキャッシュフローを予測します。

ここが難しいところですが、2017年にはAbemaTVへの積極投資によってフリーキャッシュフローは大きく減少する可能性が高いと思います。

CA藤田社長、AbemaTVへの200億円の投資について「いかなる批判があっても耐えきるしかない」

そのため、2017年に生み出すフリーキャッシュフローは保守的にゼロと見積もっておきます。

その代わり、2018年以降のフリーキャッシュフローは今年の水準(120億円)から毎年20%ずつ増加する、と見積もってみます。

2018 2019 2020 2021 2022
予測FCF 144億7800万 173億7360万 208億4832万 250億1798万4000 300億2158万800
現在価値 130億3020万 140億7261万6000 151億9842万5280 164億1429万9302 177億2744万3247
有利子負債額9100万 有利子負債コスト0.092 実効税率0.4
株主資本時価4266億9000万 株主資本コスト0.1 WACC
0.1
永久成長率0.03 継続価値
4417億4611万7485
企業価値
5181億8910万1314

企業価値は5181億円となり、非常にそれっぽい数字が出てきたと言えます。

ただ、この数字は株主資本コストや永久成長率の見積もりによって大きく変わり、今回はかなり保守的な計算になっていると思います。

サイバーエージェントの成長が今後も続いていく限り、企業価値はもっと大きくなると考えていいと思います。

ましてや、AbemaTVがもし今後メディアとして既存テレビ局と並ぶレベルにまで成長するとしたら、そのインパクトは計り知れないものになります。

重要なのは、投資家としてそれにかけるリスクを取れるかどうか。それに尽きるのでしょうね。