なぜ「ブラックサンダー」は"国民的お菓子"になれたのか 有楽製菓の戦略に迫る
有楽製菓

「おいしさイナズマ級!」の斬新なキャッチコピーとともに普及し、年2億個売れる"国民的お菓子"となったチョコバー「ブラックサンダー」。1994年の発売当初から30円の駄菓子価格で、子供だけでなく大人にも根強い人気がある。

ただ、順風満帆に伸びてきたわけではない。今も特徴であるザクザク食感やボリューム感は初めから商品のウリだったにもかかわらず、販売不振で一度は生産終了の憂き目を見た。

製造元は1955年創業の非上場企業、有楽製菓(東京都小平市)。経営理念に掲げる「夢のある安くておいしいお菓子を創造する」ため苦心しつつ、社員の熱意や小売業の支援、ファンの貢献もあって再起・急成長につなげた。

現在は河合辰信社長の指揮のもと「コミュニケーションツールとしてのブラックサンダー」を目指し、他社とは一線を画す取り組みを積極化。商品単体ではなく「遊び心」のあるブランドという点も訴求し、支持を広げつつある。

今回の記事では、紆余曲折を経て人気菓子に育ったブラックサンダーの歴史や有楽製菓ならではの商品の強み、マーケティング戦略の特色について、同社へのインタビューをもとにまとめて紹介する。

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